中東の宝石ドバイへの旅(2)
取材/文・斎藤理子
進化を続ける近未来都市と
壮大な自然が共存するアラビアンリゾート。
アラブ首長国連合の首長国のひとつドバイ。アラブは遠くてどんなところかよくわかならいというイメージがありますが、実はこの都市は世界的にみても最も安全な街のひとつで、旅行者にもとても優しいことで有名です。世界一の高さを誇るビルや、世界最大規模のショッピングモールなど近未来的な姿を見せる都会と、それを取り囲む広大な砂漠や美しいビーチ。エキゾチックなアラブ文化を体験し、高級ホテルでリラックスなど、いろいろな楽しみ方ができるドバイの魅力をお伝えする2回目です。
オールド・ドバイの歴史保存地区で、
アラブ文化とドバイの歴史にふれる。
世界一や世界初が居並ぶ超近代都市としてのイメージが強いドバイですが、ドバイ・クリークという運河沿いの「オールド・ドバイ」エリアには、今も昔ながらのドバイの姿が残っています。
近代化が始まる前のドバイは、海のシルクロードの中継貿易港でした。その中心を担っていたのが、アラビア湾から引かれたドバイ・クリーク。豊富な水量を誇る運河の南西側はバール・ドバイ、北西側はデイラという地区になっていて、ドバイの名所旧跡はこの2地区に集中しています。
まず訪れたいのは、バール・ドバイにあるアル・ファヒーディ歴史地区(旧バスタキア地区)。ここからドバイが始まったともいわれるエリアで、古い建物を修復して保存している歴史保存地区です。
入り組んだ迷路のような路地に並ぶのは、アラブの伝統的な建築様式や装飾の建物。1900年代前半のものが中心で、いかにも中東風な趣がエキゾチックです。一歩足を踏み入れれば、高層ビルが建ち並ぶ都会の喧噪がウソのように消え去り、静謐だけが支配する世界。一気にタイムスリップしたような気分になります。