【唐招提寺】
奈良時代、幾多の苦難を越え日本にやってきた唐の高僧・鑑真。その姿をうつしとった鑑真大和上坐像は年に3日間のみの開扉となる国宝。視力を失ったその目は、静かに閉じられてなお、すべてのものを見守っているようだ。唐招提寺の本尊、盧舎那坐像をはじめとした仏像の数々は言うまでもないが、なんといっても唐招提寺の魅力はその建築美。「南大門から金堂を見ると、まさに天平の甍(いらか)が眼の前に広がります」という三代澤康司さんの言葉どおり、創建時の姿を表す貴重な建造物が居並ぶ。中秋の名月に行われる『観月讃仏会』(今年は10月4日)もおすすめ。「夜の闇に金堂の三体の仏像が浮かび上がるんです。必見!」(三代澤さん)
●奈良市五条町13-46 ☎︎0746-33-7900 拝観時間:8時30分〜17時(最終受付16時30分)拝観料:600円(特別展は上記のほか別途料金あり)近鉄西ノ京駅より700m。