座ったままでも、隙間時間にも。手指のこわばりに血流アップストレッチ
撮影・幸喜ひかり イラストレーション・中島陽子 ヘア&メイク・伊藤歌苗 モデル・カイノユウ 構成&文・一寸木芳枝
「手指は全身でいちばん多くの神経、血管が集まっていることから、“第二の脳”ともいわれています。ストレッチで血流を良くし、酸素を体内にたっぷり取り込むことは、不調を改善するのはもちろん、加齢による脳機能の低下を防ぐことにも繋がります」
こう話すのは、75歳を超えてなお精力的にハンドセラピーの普及活動を行う鍼灸師・松岡佳余子さん。ハリがあってシワがなく、ほのかにピンクに色づく手を見れば、その効果は美容面でも期待大。誰でも簡単、すぐに覚えられるストレッチだけに、毎朝の習慣に取り入れよう。
まずはウォーミングアップから
手振り運動
手首と連動した運動で、手への血流を促進。
手こすり運動
手のひら、指、手の甲を刺激し、指先への血流を促す。
血流を改善し、手指が動きやすくなる4つのストレッチ
3・2・1フィンガーストレッチ
指を伸ばして反らす、非日常的な手指筋のストレッチ。血流が改善し、手指の動きがスムーズになる。両手を広げて指先を伸ばす際は、息を吐きながら行うのがポイント。
指またストレッチ
時間がない時はこれだけに絞って行ってもOK。指のまただけでなく、指の側面や手首側もこすれ、気づくと全身が温まってくるのを感じられる。行う前と後で指がどれだけ開くか確認すると、その違いがよくわかる。
指関節と手のひらのストレッチ
関節をひとつずつ伸ばしていくストレッチ。キツイと感じる部分は、息を吐いて行うと伸びやすい。ただし、伸び具合には個人差があるので、無理はせずにできる範囲で行うこと。
カニバサミ
手の甲側、人差し指と薬指の第一関節は手首の、その上は手指のツボがあるため、刺激するとよい。
ヘバーデン結節の改善に適したフィンガーストレッチ
「手指の筋力を鍛え、関節の衰えを防いで柔軟性や安定性を高めることも大切」と松岡さん。関節を反対の指で押し、筋肉を刺激しながら血流アップを促すこのストレッチは、続けることで痛みや腫れの軽減にも繋がるそう。
片方の手の指先を第一関節分だけ下にずらして両手を合わせる。下げたほうの指先で、もう一方の指先を押しながら上に引き伸ばしていく。肩を落として息を吐きながら行う。左右10回ずつが目安。
『クロワッサン』1143号より
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