「根を張る」ポーズで見えない部分に力を蓄える【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
調子の悪いときに、ムリして動くのは逆効果。今はじっと力をつけるための時期なのかもしれません。目に見える成果だけに惑わされないようにしましょう。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
〈根を張る〉目には見えない地中にこそ、力を蓄えていこう!
「ここのところ、ツイていない」「運が悪い」――やる気が出なかったり、くさってしまったり。誰にもありますよね。そんなとき、このポーズを試してみてください。
エアプレイン、飛行機のポーズです。空を飛んでいるような爽快さがありますね。でもこのポーズ、実は、足裏でしっかり地面を踏みしめていないとできないポーズなのです。
実際にやってみましょう。
ポイントは、ポーズを安定させるために、軸脚のひざをあえて曲げているところです。このとき、軸脚の足裏を意識して地中へ向けて力を入れてみてください。足から根が生えていくようなイメージです。下半身の筋肉も安定して、何げなく立っているときと、まったく違う感覚が実感できたのではないでしょうか。
この形、私は、松などの樹木のように感じることがあります。両腕は広がっていく枝。枝と同じくらい、地中では根をしっかり張っている。いくら枝葉だけ広がっても、根が浅く小さかったらどうなるでしょう。少しの風で幹ごと吹き飛ばされてしまうかもしれません。でも、根を深く広く張らせていくうちに、花も実も生(な)るときが訪れます。
つい、目に見える成果を追ってしまいがちですが、見えない部分に力を蓄える時期も人生には必要です。
エアプレイン
両脚で立ち、カラダを前に倒しながら、片方の脚を上げます。このとき軸脚はひざを軽く曲げましょう。同時に翼のように両腕も広げます。深い呼吸をして8秒。1日1回。左右の脚を替えても行います。
『クロワッサン』1125号より
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