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古くさくならない、ジャケットの今どき着こなし術。

体の線は若い頃と違っても、大人には大人のおしゃれの可能性が。
欲しいのはウェルエイジングな洗練感、願わくばちょっと痩せて見えたい。そのためのレッスンです。
パーソナルスタイリストの杉山律子さんに教わります。

撮影・天日恵美子 スタイリング・杉山律子 ヘア&メイク・遠藤芹菜 文・恒木綾子

ジャケットをクールに今っぽく着こなしたい!

今村ゆきさん(51歳)[身長168cm]ジャケット/イレーヴ カットソー/アナログライティング ボトムス/ジル サンダー
今村ゆきさん(51歳)[身長168cm]ジャケット/イレーヴ カットソー/アナログライティング ボトムス/ジル サンダー

A.オーバーサイズのノーカラージャケットを選ぶのが正解。

B.テーパードパンツ。


NG

C.久々にジャケットを羽織ったらなんだか古くさい。

D.右の"ゆる×ゆる"は下半身がもたつきがち。逆に左の細身タイプだと、逆三角形の古くさいシルエットに。


年齢相応にちょっと貫禄を出したいとか、きちんと感が必要なときなどには、さっとジャケットを。

「きっちりとしたテーラードジャケットにデニムを合わせると、ひと昔前の懐かしいスタイルに。オーバーサイズのノーカラーなら、カーディガン感覚で羽織れるうえ、インナーと喧嘩する心配もなし。パンツはラフすぎず、きちんと感あるテーパードにするとバランスよく見えます」

「何を着ても似合わない」を解決! すっきり見える着こなし術。

年齢を重ねるにつれて手持ちの服が似合わなくなった。服はたくさん持っているのに着る服がない。こんな悩みを抱えている人は多いはず。

「そんな悩みの一番の原因は服の合わせ方。ファッションは服そのもののデザイン性より、スタイリング全体の印象で決まります」

と、パーソナルスタイリストの杉山律子さん。

「大人世代が着るには、デザインに惹かれて買ったもの=主役服は主張が強すぎて、それ同士を組み合わせると喧嘩して、かえってやぼったく見えてしまうもの。一見地味だけれど、どんな服とも相性がいい脇役服を上手に組み合わせていくことです」

そんな脇役服の代表例とは?

「体にフィットしているよりも、少し余裕があるくらいのサイズ感を選ぶこと。ですから、体のラインを拾わないベーシックなちょいゆるトップスやテーパードパンツは脇役服の王道。色でいうと、白やアイボリー、エクリュなど、明るさを出してくれる抜け色、グレーやベージュ、カーキなど、調和がとりやすい中間色、そして黒、ネイビー、ダークブラウンなど、細見えする締め色。この3つのカテゴリーから1色ずつ選び、全身2〜3色以内でコーディネートすることが原則。なかでも最もおすすめな色は白。コーディネートに抜け感をプラスしてくれるうえ、レフ板効果で顔のくすみを飛ばしてくれる利点もあります」

また、合わせ方と同じくらい“着こなし方”も重要、と杉山さん。

「着こなし方とは、袖まくりをしたり、トップスの裾をタックインしたり、着方によって服に動きや表情をつけること。こんな些細な工夫をするだけでも、そのまま着るよりスタイルアップして見えたり、服が見違えるほど似合うようになります」

おしゃれに見える3大ポイント

1.色は原則3色以内。

2.着たときのサイズ感を大切に。

3.黒でなく白を足すことを意識する。

〈 タックインのコツ 〉

古くさくならない、ジャケットの今どき着こなし術。

トップスの前身頃の裾の左、もしくは右寄りの部分を手に取り、真上に持ち上げてボトムスに入れ込む。

古くさくならない、ジャケットの今どき着こなし術。

入れ込んだ部分が見えないようにトップスをボトムスにかぶせ、横から見たとき自然な斜めのラインになるよう調整する。

〈 袖まくりのコツ 〉

古くさくならない、ジャケットの今どき着こなし術。

袖まくりしにくい素材の場合は、服の色に近いヘアゴムを袖口に装着。まずはゴムが隠れるように袖口をひとまくりする。

古くさくならない、ジャケットの今どき着こなし術。

ゴムの部分を指で押さえながら、さらにもうひとまくりして、袖の位置が肘と手首の中間にくるようにバランスを調整する。

  • 杉山律子

    杉山律子 さん (すぎやま・りつこ)

    パーソナルスタイリスト

    パーソナルスタイリング講座をはじめ、様々なメディアで活躍。著書は『クローゼットは3色でいい』(KADOKAWA)など。

紹介した洋服について、各ブランドへの問い合わせはご遠慮ください。

『クロワッサン』1114号より

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