粮理家、ウェルネスフードスタイリストの松見早枝子さんが手みやげに推薦!『プチグレース』の「雪月花とスノーボール」
撮影・青木和義 文・辻さゆり
口に入れるとホロリとほどける、やさしい焼き菓子。
心と体を元気にする料理レシピを数多く提案している松見早枝子さんオススメの手みやげは、東京・荻窪にある焼き菓子の店『プチグレース』の「雪月花」と「スノーボール」だ。
「もともと母が好きで、よく買ってきてくれたものです。とにかく食感が独特。あんなに口溶けがよくてやさしいお菓子は食べたことがありません。年齢を問わず、どなたに差し上げても『想像と違ってびっくりした』と喜ばれます」
原材料は共に、小麦粉、バター、砂糖、胡桃、シナモンとシンプル。けれども、口に入れた時のホロリとしたほどけ方、鼻に抜けるシナモンの香りが微妙に違う。
「たぶん、形や粉糖の量の違いなのではないでしょうか。どちらも好きなのですが、『雪月花』のほうが紙に包まれているので持ち運びしやすいため、手みやげにすることが多いですね。日本茶にも合うので、料理教室の和食のレッスンの後に、生徒さんにお出ししたこともあります。今は息子さんが手伝っておられるようですが、おばあさまがずっと一人で手作りされていて、ずっと変わらない味。お店もショーケースなどはなくて、誰かのおうちにお邪魔したような雰囲気です」
『プチグレース』のように、長く良いものを作り続けている日本のもの作りを応援したいと、松見さんが力を入れているのが、滋賀県の近江麻(おうみあさ)をはじめ日本の生地を使ったテーブルウェアだ。
「麻は北欧やフランス、中国で多く作られているのですが、日本のものは上質でダマがなく、すごくきれい。だけど、高価だから生地を作る工房がどんどんなくなっているんです。地味だけれどコツコツと上質なものを作っているところが日本にはまだたくさんある。今後はそんな繊細で美しい日本のものを、テーブルウェアを通じて全国の人に紹介していきたいなと思っています」
●プチグレース
東京都杉並区荻窪2・21・13
TEL.03・5930・9707
営業時間:10時〜18時、日曜・祝日休。
『クロワッサン』1104号より