島田秀平さんと訪ねる、2024年に行くべき東京の龍神。
都内のふたつの神社を島田秀平さんと訪ねました。
撮影・小川朋央 文・長谷川未央
全国の開運スポットを訪ねてきた芸人の島田秀平さんによると、辰年に当たる2024年は、龍神を祀っていたり、龍の彫刻や天井画があったりと、龍に関連する神社が開運スポットになる。
龍は機運上昇の象徴であり、干支の動物に触れると運が開けるといわれるからだ。プライベートでもよく参拝するふたつの神社を紹介してくれた。
[阿佐ヶ谷]馬橋(まばし)稲荷神社
龍の鳥居に願いごとを託すと、天に昇って届けてくれる。
ひとつ目は、鎌倉時代末期の創建との言い伝えがある馬橋稲荷神社。主神は宇迦之魂神(うかのみたまのかみ)と大麻等能豆神(おおまとのづのかみ)で、商売繁盛、家内安全、災難除けなど多岐にわたるご利益がある。樹齢400年のヒバ材を使った一の鳥居を通ると、龍の彫刻が施された二の鳥居が現れた。龍の巻いた鳥居は珍しく、東京ではほかに品川神社と高円寺内稲荷社のみのため、東京3鳥居とも呼ばれている。
「芸人仲間がこの神社の近くに住んでいて、まさに昇り龍のごとき勢いで売れていったんです。この神社すごいっ! 僕もあやかりたいっ! と思い、お詣りするようになりました」
“神様に頼るばかりでなく 意欲を伝えて叶える。”
お願いごとをするのではなく、決意表明をして叶えよう!
昇り龍が天に願いを届け、降り龍がご利益を授けてくれると考えられている双龍。祈りを捧げる際は、決意表明をするといい、と島田さん。
「幸せになれますようにとお願いしても、神様にはその人にとって何が幸せなのかわかりませんよね。ですからどういう状態が幸せか自分で考えて目標をお伝えしたほうがいい。たとえば、仕事が充実するように今年は新しいことに3つ挑戦しますから、どうか見守ってください。こんなふうに決意表明すると、願いも叶いやすいと思います」
境内には稲荷神社の使いとされるお狐様や、直径75cmと都内最大の開運鈴が吊るされた随神門(ずいしんもん)も。塵どころか落ち葉ひとつない掃き清められた空間で、心洗われるひとときを過ごしてほしい。
おみやげはこれ!
鉢の木 阿佐ヶ谷本店
東京都杉並区阿佐谷南2・15・4 TEL.03・3311・6917 不定休
昭和27年、東京・阿佐ヶ谷で創業。梅の花を模したかわいらしい最中は創業以来の銘菓で、香ばしい皮と、甘さ控えめのつぶあんが品のよい味わい。
[人形町] 小網(こあみ)神社
都内最強の運気で知られる。 向拝の昇り龍・降り龍は強運厄除けのシンボル。
“龍のエネルギーを存分に受け取り、運気アップ!”
島田さんが長年通い、「奇跡の強運神社」と呼んでいるのが小網神社だ。
第2次世界大戦で東京の下町に壊滅的な被害をもたらした東京大空襲では、社殿を含む境内建物が奇跡的に戦災を免れた。戦地へ赴く際、お守りを受けた氏子の出征兵士たちは、みな生還したという。
日本橋地区で唯一残った戦前からの木造社殿の向拝(こうはい)には、昇り龍、降り龍のダイナミックな彫刻が施され、強運厄除けの象徴となっている。
向拝の双龍に強運を願い、 銭洗い弁天で金運アップ。
「参拝時に龍を見上げれば、不思議とエネルギーを感じますし、きっといいことが起きると信じられるんですよ。成功している人に話を聞くと、自分は運がいいってみなさん言います。日々の出来事をどう受け取るかは自分次第。
新幹線で寝ようと思っていたのに、隣におしゃべりなおじさんが座って、『あぁ、運が悪い』と不機嫌に過ごすのか、『お、ネタになりそうだ。運がいいぞ』と思うのか。どちらがチャンスを掴めるかは一目瞭然ですから、日頃から自分は運が強いと信じることが、強運になるために必要だと思っています」
小網神社の御祭神は倉稲魂神(うがのみたまのかみ)や市杵島比賣神(いちきしまひめのかみ)、福禄寿(ふくろくじゅ)様などで、商売繁盛や金運アップのご利益も。
社殿向かって左側には、弁天様とともに銭洗いの井があり、巳の日などには大変な行列に。都内屈指のパワースポットにお詣りし、強運と金運を味方につけよう。
おみやげはこれ!
御菓司 東海
東京都中央区日本橋人形町1・16・12 TEL.03・3666・7063 日・月曜休
昭和28年創業、91歳の主人がひとりで切り盛りしている和菓子店のワッフル。ふわふわの生地に甘酸っぱいあんずジャムが、懐かしい味。
『クロワッサン』1108号より