フェイスラインのたるみに。石井さとこさんに教わる美顔トレ。
石井さとこさんに教わる簡単セルフケアで急ぎ対策を。
撮影・森山祐子 ヘア&メイク・鈴木 翠 イラストレーション・山口正児
チョキあごはさみ
オトガイ筋、口角下制筋(こうかくかせいきん)、笑筋(しょうきん)など、顔の下半分の筋肉を引き上げ、ツボを刺激。リンパの流れも改善されてすっきり。「ポイントは動かす時に肩甲骨を意識しながら動かすようにすること。上半身全体の巡りがよくなり、効果が高まります」
人差し指と中指を、右上の写真のように軽く曲げて、あごを骨ごと挟む。肌に負担のないよう、あらかじめ顔にクリームをつけておくとよい。
↓
(Point)手先ではなく肩甲骨から動かす気持ちで
あご先からフェイスラインに沿って、耳の下まで指を滑らせる。右手では顔の左側、左手は顔の右側を。左右交互、各6回ずつ繰り返す。
耳引っぱり& 耳ぎょうざ
耳を引き上げたり畳んだりするエクササイズ。耳の下から頬に広がる咬筋や側頭筋、耳まわりに多いリンパのツボが刺激されるので顔がぽかぽかと温まる。「こわばっていた表情筋が動かしやすくなり、顎関節もスムーズになりますよ」
指で両耳の上をつかみ、斜め上に引っ張る。痛気持ちいいくらいのところで10秒キープし、離す。引き上げた時にほぐすように少し回してもいい。
↓
(Point)痛気持ちいいところでキープする
耳たぶを指で上下に折りたたみ、ぎゅっとつぶしたまま、10秒キープする。痛気持ちいいところを探す。リラックス効果が高いので寝る前にもおすすめ。
歯ブラシ口角上げ
歯ブラシを噛みながらスマイルをキープするトレーニング。口角挙筋や口輪筋などに効き、キュッと上がった口角をのぞめる。「朝の歯磨きのついでに行うといいでしょう。最初はキツいかもしれませんが、効果ばつぐんなので頑張って」
(Point)くわえた状態で左右の口角を意識しよう
柄の太さが均一の歯ブラシを用意し、歯ブラシが水平になるように犬歯で軽く噛む。割り箸でもいい。口角に意識を集中すること。
↓
噛んだまま、左右の口角を引き上げて笑った状態の口もとを作り、そのまま10秒キープ。朝行い、日中マスクの中で時々復習するとより効果的。
口元に自信ができる美顔トレ
もとより悩みのタネの、たるみ・緩み・シワ。そしてここ数年のマスク生活が拍車をかけた。
「私は歯科医なので、以前からずっとマスク生活を送っています。ですので、その影響には以前から対策を考えていました」と、歯科医師で口もと美容スペシャリストの石井さとこさん。
マスクで押さえつけられるだけでなく、発声もなく、人に口もとを見せる緊張感も減ることで顔の筋肉の運動量が減り、衰える。
「顔が出ていれば、知らない人とすれ違う時にだって、無意識に口角を上げるものですよね」
そして石井さんはドライマウスによる影響も大きい、と語る。
「話す機会や水分摂取が減ることで、唾液の分泌が少なくなります。唾液には成長ホルモンであるパロチンが含まれて、美肌のもとになっています」
今回の顔トレは、短時間&簡単に顔の筋肉を刺激し、唾液の正常な分泌を促すもの。ぜひ毎日の習慣にしたい。
『クロワッサン』1088号より