兵庫・芦屋と東京・南青山で紅茶専門店『ウーフ』を経営している大西泰宏さん。仕事柄、お薦めの手みやげはスイーツかと思いきや『白金矢澤精肉店』のハムやソーセージの盛り合わせだ。
「取引先がレストランのパティシエや、ケーキ屋さんが多く、スイーツは食べ慣れていらっしゃると思うので、手みやげには甘くないものを持って行くんですよ」
もう一つのこだわりが、無添加で素材ときちんと向き合っているもの。『白金矢澤精肉店』は上質な黒毛和牛を卸している『ヤザワミート』が経営する店とあって、肉類はもちろんのこと、保存料や着色料、化学調味料などを使わずに店内の工房で手作りしている加工肉も評判だ。
「私が好きなアメリカンドッグもあって、ソースやケチャップに至るまで添加物が入っていないので信用できるなあ、と」
大西さん自身、自社で扱う紅茶は素材を吟味し、試飲して心に響くかどうかをチェックして選び抜いたものを販売している。普段から体の中に入るものには気を使うが、特に新茶を買い付ける春から夏にかけては五感を研ぎ澄ませるため、アルコールなどを摂らず「身をきれいにして」試飲に臨むというこだわりようだ。
「私自身もそういう生活をしているから、自社のコンセプトに合致しないものを差し上げるわけにはいきませんからね(笑)」
自宅ではじっくりと抽出して常温にした紅茶を用意して、食事と合わせている。
「ダージリンのセカンドフラッシュやセイロン、アッサムなどは口の中の脂を洗い流してくれるので、この店のソーセージやベーコンともよく合うんです」
忙しい日々を送る大西さんだが、ホテルで味わう朝食が大好きと話す。
「いつかウェルカムティーから〆の紅茶まで2時間かけてゆっくり味わうホテル風の朝食のお店をやってみたい。その時は必ずここのソーセージを使いますよ」