豚ひき肉の冷凍節約術、一人あたり月約440円おトク!
撮影・山本康典 文・田辺 香 ※食品の価格は編集部調べ。
なるべく小分けに、肉汁の旨味を保つ。【1人あたり月に約440円おトク!】
「合計1kgの豚ひき肉を4パターンで保存します。200gはそのまま小分けになるよう冷凍してハンバーグや春巻き、餃子などの具材に。200gはミートソースにしてパスタやグラタンのソースに。600gは肉団子にして半分はそのまま冷凍し、スープや鍋の具材に。もう半分は焼いてから冷凍。レンジで解凍し、甘酢あんや照り焼きソースなどに絡めた一品に」
●豚ひき肉500g、580円を2パック購入。1人前平均100gの相場160円の豚ひき肉を都度購入した場合と比べ、1人あたり月440円の節約になる。
小分けにして
豚ひき肉200gを保存袋に入れて薄く平らにのばし、箸を上から押しつけて4等分する。
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保存袋の中の空気を抜いて口を閉じ、金属トレイにのせて急速冷凍する。
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使う分だけ簡単に手で割れるので、少ない分量でもちょっとした料理に使える。
ミートソースにして
豚ひき肉200gは、みじん切りのにんにく、玉ねぎ、にんじんと鍋で炒める。赤ワイン、トマト缶、きのこ、好みのスパイスを加え、弱火で15分煮詰める。冷まして金属トレイで冷凍。
肉団子にして
ボウルに豚ひき肉600g、卵1個、ごま油小さじ2、酒大さじ1と1/3、おろし生姜、塩、胡椒各少々を入れてこねる。粘りが出てきたら、刻んだねぎ1/2本分を加え、軽くこねる。
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そのまま冷凍
直径約5cmの肉団子を24個作る。半分の12個を金属トレイに並べ、ラップして冷凍する。
焼いてから冷凍
残り12個の肉団子を焼いて冷ます。金属トレイに並べ、ラップして冷凍し、凍ったら保存袋に。焼いてから冷凍すると解凍した際、形が崩れず使いやすい。調理解凍または電子レンジで解凍。
岩崎啓子さんの冷凍テクニックに欠かせないのが金属トレイ
岩崎啓子さんは、食材の作り置きや冷蔵・冷凍保存による節約術の草分け的存在。
「とはいえ実はどんぶり勘定の人間なんです。そんな私でも少し考えて保存してみたら、案外節約できたんですよね(笑)」
肉や魚は週に1、2度スーパーでまとめ買いを。野菜はその都度買い足していく。
「頑張って保存したけど、冷凍焼けでロスになる食材もある。まめに使い切ることが大事です」
岩崎さんの家庭料理は毎日食べても飽きない定番の味付け。ひとつから簡単に習慣化できる。
「欠かせないのが金属トレイです。急速冷凍すれば食材を新鮮に保存できるし、時短につながります。節約できる金額でいえば、たとえば豚かたまり肉は月に1人あたり800円程度だけれど、4人家族に換算すれば4倍になります。続けていくことで、いつの間にかコツコツ節約できていますよ」
節約 POINT●平たい金属トレイで食材を急速冷凍。
「食材を金属トレイで急速冷凍すると、金属の熱伝導率で、冷凍時間が短く済みます。基本的に食材を薄くカットする、平らにのばすなどして保存します」。
急速冷凍により、解凍しても鮮度が保たれ、食感と旨味が損なわれない。
『クロワッサン』1069号より