鍼灸師の柳本真弓さんに教わる、現代女性に効くツボ。
撮影・黒川ひろみ(手のツボ)イラストレーション・飯田 淳 構成と文・堀越和幸
\ツボ押し/手に集まっているツボで、自分の体と連絡をとってみる。
手のひらには情報が詰まっている、という考え方は東洋医学でも同様だ。
「血色やハリやツヤ、爪の色など、そうしたものを見ながら私たちはさまざまな判断をしています」
そう語るのは、目白鍼灸院院長の柳本真弓さん。
「人間の体には経絡と呼ばれる気血(きけつ)(エネルギー)の通り道がありそれが全身でつながっています。その通り道の上に点在しているのがツボです」
右腕に3本、左腕に3本、肘から指先にかけての経絡に重要なツボが集まっている。なぜ手なのか?
「一つ言えることは手指の神経はすごく細やかで密集しているということ。手という小さな部位は片手だけでも27個もの骨があるので、そういう繊細な作りも影響していそうです」
手は感受性が高い。ちょっとした刺激が体全体に伝わりやすい。ということを念頭に、
柳本さんに現代女性に効くツボを教えてもらうと。
「手のひらは労宮(ろうきゅう)と少府(しょうふ)。心に働きかけるツボで疲れた気持ちを癒やしてくれます。もう一つは井穴(せいけつ)と呼ばれるそれぞれの指の爪のキワのツボ。井穴は経絡の始点・終点を表し、ここが淀むと気が滞ってしまいます」
気は体を流れて手、指先へ。手相も東洋医学もこの考え方は同じなのだ。
ツボ押しで気の通りを高める。
2つのツボの探し方(写真下)。
労宮と少府の探し方は、グーを握った時に人差し指と中指の指先が当たる間が労宮、薬指と小指の指先が当たる間が少府と覚えておこう。
井穴を押して気を流す。
爪のキワにある井穴は、経絡の始点・終点になっている。痛気持ちいいくらいの力加減で、写真のように指に対して垂直に押すのがコツ。
『クロワッサン』1060号より