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寝て行うマインドフルネス呼吸法。ボディスキャンで全身のリフレッシュ。

瞑想を続ければ続けるほど脳の状態が変化し、疲れにくくなります。
ここではさらに体の痛みや違和感も改善できる、寝て行う瞑想を紹介。
呼吸とともに意識を移動させる「スキャン」で全身が軽くなります。精神科医で脳科学者の久賀谷亮さんに取材しました。

撮影・岩本慶三 モデル・くらさわかずえ スタイリング・高島聖子 ヘアメイク・村田真弓 文・吉田真緒

【こんな人に】
▢ 体のどこかに痛みがある。
▢ 慢性的な肩こりや首こりがある。
▢ 頻繁に腰痛になる。
▢ いつもだるくて倦怠感がある。

【効果を上げるには】
▢ 寝る前に行う。
▢ 部屋の照明は明るすぎないように。

仰向けマインドフルネス呼吸法

仰向けになり手足は自然に開く。リラックスしながら呼吸を繰り返す。 目を閉じて、体がベッドや床に触れて…

仰向けになり手足は自然に開く。リラックスしながら呼吸を繰り返す。
目を閉じて、体がベッドや床に触れている感覚と重力を感じよう。
また、呼吸によって上下する胸やお腹にも注意を向ける。※首がつらかったら枕やタオルを敷く。

仰向けになって体の痛みや違和感にアプローチ。

ボディスキャンでは、体の感覚を部分ごとに読み取っていきます。たとえば、痛みがある部分に意識を向けると、呼吸や血流などによって痛みの程度は一定ではないことがわかります。こうすることで脳が痛みに対する認識を修正し、つらさが改善される可能性があります。だるさや重さも同様です。脳も体もリフレッシュして、確実に軽やかになります。

このように、マインドフルネスは心だけでなく、体の不調にも有効です。なぜなら、脳の疲労は自律神経やホルモンのバランスを介して体に現れるからで、ストレスで胃が痛くなるのも、このためです。

ほかにも腰痛や肩こりなどの慢性的な痛み、更年期のほてりやのぼせ、皮膚疾患の治療にも、マインドフルネスを組み合わせると効果的だという報告があります。

【座った姿勢でスキャン】
マインドフルネス呼吸法(⇒参考記事)の姿勢でスキャンを行うこともできる。

寝て行うマインドフルネス呼吸法。ボディスキャンで全身のリフレッシュ。

1.左の足先をスキャンする。

(ポイント)足先を意識するときは、指と指の隙間や、指が空気やくつ下に触れている感覚に集中。
(ポイント)足先を意識するときは、指と指の隙間や、指が空気やくつ下に触れている感覚に集中。

(1) 左足先に意識を集中させる。
(2) 息を吸い、鼻から左足先へ空気を送るイメージで意識を移動させる。
(3) 息を吐き、左足先から鼻へ空気を戻すイメージで意識を移動させる。
(4) これを「スキャン」といい、自然な呼吸とともに繰り返す。

2.右足先、左手先、右手先とスキャンしていく。

(ポイント)スキャンする前と後で体の感覚がどう変化するか観察しよう。
(ポイント)スキャンする前と後で体の感覚がどう変化するか観察しよう。

(1) 右足先を左足先と同様にスキャンする。左右の違いを感じよう。
(2) 左右の腕も同様にスキャンする。
(3) 途中で集中が途切れても気にせず、途切れたところからスキャンを再開する。

3.同様に全身をスキャンする。

寝て行うマインドフルネス呼吸法。ボディスキャンで全身のリフレッシュ。

(1)お腹や首、頭などもスキャンしていく。特に痛みや違和感がある部分はていねいに時間をかけて行い、感じ方の変化を観察する。
(2) 手足だけでなく、胃腸や肺、心臓など内臓に不調を感じる場合は内臓もスキャンする。

  • 久賀谷 亮

    監修

    久賀谷 亮 さん (くがや・あきら)

    精神科医、脳科学者

    医師、医学博士。日・米の医師免許を持つ。イェール大学医学部精神神経科卒業。日本で臨床および精神薬理の研究に取り組んだあと、イェール大学で先端脳科学研究に携わり、臨床医として精神医療の現場に8年間従事。2010年、米国ロサンゼルスにて「TransHope Medical」を開業。「Lustman Award」(イェール大学精神医学関連の学術賞)、「NARSAD Young Investigator Grant」(神経生物学の優秀若手研究者向け賞)を2年連続で受賞。趣味はトライアスロン、トレイルランニング。『世界のエリートがやっている 最高の休息法』、『脳疲労が消える最高の休息法 CDブック』(共にダイヤモンド社)など著書多数。

『Dr.クロワッサン 免疫力を強くする、疲れない体のつくり方。』(2020年6月26日発行)より。

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