清潔感メイクの法則と、肌を生き生きさせるベースメイク。
撮影・天日恵美子 ヘア&メイク・木下庸子(プラントオパール) スタイリング・春原久子 文・今井 恵
年齢を重ねた肌に起きるシワやたるみ。「そんな状態から、きれいになるなんて! 無理!」と、諦めてはいけません。大手化粧品会社で数々のヒットブランドを立ち上げ、退職後は東京・銀座に大人のためのスキンケア&メイク教室を開校した浅香純子さんいわく、
「7年間、うちの教室で5万人以上の“お顔”と向き合ってきました。その結果から言うと、きれいになるのは簡単! 秘訣は清潔感なんです」
清潔感とはいっても「毎日、シャンプーも洗顔もしています」ではダメ。
「たとえスキンケアをきちんとしているきれいな肌でも、大人の女性にはほんのりメイクもしてほしい。なぜならシミやたるみは顔に余計な線や影を作ります。また、たるみが原因で、上のまぶたがかぶさってきたり、鼻の下が間延びして、顔の中のパーツの配置が昔とは変わっているんです。さらに目や口元のラインがぼやけ、なんとなく印象が薄い顔になる。そういったものを解消するのがメイクなんです」
自分の顔の分析ができていない、メイクの更新ができていない、メイクを変える術がない。この3点のどれかが当てはまるのなら要注意。
「そして最も清潔感と逆行するのがファンデーションの厚塗り。『だってシミや毛穴が気になるんだもの』と厚く覆えば覆うほど、肌の透明感を失い、若々しさを損ないます。そのシミ、誰も見ていません! 気にしているのは自分だけ。それより肌を薄く仕上げ、ほんのちょっとツヤをのせ、健康的に。そしてメイクの方法を、パーツの変化にあわせて更新し、使う色もいま一度見直しましょう。顔がパッと明るくなり、健康的な清潔感メイクを簡単にマスターできますよ」
清潔感メイクの法則!
【顔のバランスを変える】
まぶたが覆い被さるせいで、眉と目の間が広くなる。唇がしぼみ、口角が下がるせいで、鼻の下が間延びする。自分のベストなバランスを見つけ、メイクでそれらを補おう。
【目元に視線を集める】
年齢を重ねると目力がなくなる。その原因はたるみ。眉の描き方やアイラインを見直し、目元を印象的に。視線が目元に集まれば、顔の下半分のたるみが目立たなくなる効果も。
【よけいな“色”は使わない】
トレンドカラーを意識するのはいいことだけど、必ずしも使う必要はなし。清潔感に必要なのはツヤや血色感。それを演出できる色を選び、遊びのカラーはポイントで使う。
[清潔感メイク]隠さず、肌を生き生きさせるベースメイク。
「ファンデーションは年齢とともに薄くなっていっていい」と断言する浅香さん。その代わり、下地の色選びには鉄則がある。
「肌の黄ぐすみを解決するオレンジ色の下地がおすすめです」
そして浅香メソッドでは肌を仕上げてから、シミの補正を。
「自分が気にするほど、他人の目にシミは見えません。だからベースメイクを仕上げた後で見えるものだけを補正すれば充分なんです」
試したのは高田左香衣さん
Before
↓
After
肌がとても自然に、健康的になりました。
浅香純子(あさか・じゅんこ)さん●「Say若創り学教室」主宰。2012年に中高年向けのスキンケア&メイク教室を東京・銀座にオープン。全国でも「自分でできる大人の化粧教室」を開催。詳しくはホームページ(https://www.saysay.co.jp/)で。著書に『50歳からは塗りすぎをやめると美しくなる』(大和書房)、『いくつになっても変われる 大人のメイクレッスン』(ナツメ社)などがある。
『クロワッサン』1015号より
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