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部屋干し臭を発生させない、
雨や曇りの日の賢い洗濯術。

「雨や曇りの天候が続く梅雨時は、いつもより部屋干しの機会がふえますが、ちょっとしたコツでニオイを防ぐことができます」と言うのは「ライオン」の「お洗濯マイスター」の肩書をもつ山縣義文さん。

「部屋干しした時に発生するニオイの一因は菌です。そして、菌を手助けするのが洗濯物の汚れと水分(湿気)。水分があると菌が増殖しやすい。そしてその菌が汚れを分解してニオイ物質を作るというわけです」

部屋干し臭を発生させないために大切なのが、1.菌をもちこまない、2.菌を残さない、3.菌を増やさない、という三原則。

【洗濯の前】洗濯前は洗濯槽に溜めない。風通しのいい場所に。

洗濯前は洗濯槽に溜めない。風通しのいい場所に。

菌をもちこまないためには、「洗濯する前の衣類等は、洗濯槽ではなくカゴに入れておきましょう。洗濯槽は湿度が高く、菌が増殖しやすい環境です。また、定期的に洗濯槽を掃除して、洗濯槽からの菌の侵入を防ぎましょう。洗濯槽をケアできる洗剤を使うのも効果的です」。

洗濯槽の中に洗う前のものを溜めないこと。特に、蓋をしてしまうと洗濯槽の中は高温多湿になり、もっとも菌が増殖しやすい環境になってしまいます。

「洗濯物は通気性のよいカゴなどに入れて保管しましょう。お風呂場の近くに置いておく場合は換気を心がけて少しでも風通しのいい状態に。洗濯するまでに時間がかかるようなら、除菌・抗菌効果のあるスプレーを軽く噴霧しておくのも効果的です」(山縣さん)

汚れた衣類等は通気性のあるカゴなどに保管︑風通しのいい場所に。また︑使用時以外は洗濯機の蓋は開けておくこと。

汚れた衣類等は通気性のあるカゴなどに保管︑風通しのいい場所に。また︑使用時以外は洗濯機の蓋は開けておくこと。


 

【洗う】

菌を残さない、については除菌効果のある洗剤、漂白剤が効果的。部屋干し臭の原因について、残り湯での洗濯を心配する声も多いですが、山縣さんによると、「洗いの時は残り湯を使っても問題はありません。ただし、最後のすすぎの段階では水道水を使用してください」ということ。洗濯が終わると、もっとも菌が増殖しやすい、つまり部屋干し臭を発生させる原因となりやすい乾燥の時間。

「洗濯物にいつまでも水分が残っていると菌が増殖し、ニオイが発生してしまいます。実験によると、洗濯物を干して5時間が経過すると、部屋干し臭が発生し始めます。5時間以内に洗濯物を乾かすことができれば安心です。抗菌効果のある漂白剤や柔軟剤を使うと、さらにニオイを抑える効果が上がります」

 

高機能の洗濯類の効果を最大限に活用する。

一度にたくさん洗いたいと、洗濯槽いっぱいに洗濯物をつめこんでしまってはダメ。除菌、抗菌効果のある洗剤、漂白剤などの特性が充分発揮できないだけではなく、洗濯機の故障の原因にもなりかねないので気をつけましょう。

 

菌の温床となりやすい箇所には洗濯前にひと手間かけて。

汗をたくさんかきニオイが気になる部分は、まさに菌が発生しやすい箇所。脱いだらすぐに、除菌・抗菌効果のあるスプレーを噴霧したり、洗う前につけ置きをしておいてから、ほかのものと一緒に洗濯機へ。

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洗剤、漂白剤、柔軟剤を上手に使って菌をよせつけない。

全自動洗濯機の洗剤投入口を確認し、洗剤、漂白剤、柔軟剤を正しく使うことが大切。機種にもよるが、液体洗剤と漂白剤は通常一緒の投入口、柔軟剤は別の投入口に入れるので、くれぐれも間違わないように。

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見落としやすい洗剤投入口はカビが発生しやすいので注意。

洗剤投入口にはカビが発生しやすい。定期的に取り外し、使い古しの歯ブラシなどで掃除を。「洗剤投入口の隅がピンク色になっていたら、それはカビです」(山縣さん)。放置しておくと広がってしまうので早めに処置を。

 

◎山縣義文さん LIONお洗濯マイスター/快適な暮らしを実現するためのお洗濯情報を日々研究。適切な洗濯のしかたを伝える講習会では講師としても活躍している。

『クロワッサン』903号(2015年6月25日号)より

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