お米農家やまざき、山﨑 宏さん・瑞弥さんが惚れ込んだ、「おいしい」を生む道具と器。
撮影・徳永 彩 文・嶌 陽子
あまたの道具を使い比べ、おいしさや便利さをとことん追求。
お米農家の山﨑宏さん・瑞弥さん夫妻はレシピ本も出すほどの料理上手。自宅の台所は、さまざまな調理道具でいっぱいだ。一つずつ清潔に保たれた姿から、道具への深い愛情が伝わってくる。
「好きな道具があると、家事も楽しくなるし、お手入れも心を込めてできるんです」と瑞弥さん。買い物をする時は一人で決めず、必ず宏さんに「これを買うと、どう役立つか」をプレゼン。
「言葉にすると自分の思考も明確になりますしね。2人の子どもも、『欲しいものがある時はプレゼン』が決まり。買うまでのそんな過程も楽しいんです」
それにしても、瑞弥さんの道具への探求心には驚くばかり。
「お米を買ってくださるお客様に聞かれることも多いので」
と、炊飯鍋は土鍋だけで15個。圧力鍋、鋳物鍋、アルミ鍋など50個以上所有し、試してきたという。数多くの道具を使い比べてきたからこそ、おすすめの道具を語る言葉には、誰にも負けない強い説得力がある。
山﨑家のごはんができるまで。
1.まずは米を計量し、洗米、浸水、水切り。
米の計量は5年ほど前から愛用している琺瑯ライスカップ(cotogoto TEL.03-3318-0313)で。「見た目がよく、プラスチック製と違って米がくっつきません」。またたびの米とぎざる(jokogumo(よこぐも) https://www.jokogumo.jp)は
「あたりが柔らかく、米粒が割れません」。
この中で優しく、洗うように米をとぎ、1時間ほど浸水させてから5分ほど水を切る。
2.土鍋に米と水を入れ、 炊飯スタート。
「15個土鍋を試した結果、一番安定しておいしく炊ける」という三重・伊賀の『やまほん陶房』(ギャラリーやまほん TEL.0595-44-1911)の土鍋。「蓋に蒸気抜き用の穴があいていないので、圧力や水分が抜けず、粒感のあるご飯になります」。東京・かっぱ橋道具街で購入した『日本メタルワークス』のステンレス製計量カップは、1000cc用なので一度で水を計量できる。
3.沸騰したらかき混ぜる、これがおいしさの秘訣。
強火にかけて、沸騰する音が聞こえたら蓋をあけて、木べらで1〜2回かき混ぜる。「米を踊らせ、均等に熱を通すことにより、おいしさがアップします」。長野県松本市の『大久保ハウス木工舎』の杓文字は持ち手がちょうどよい太さで手にしっかりおさまる。その後、蓋をして弱火で4〜5分。写真右上にあるのは『omoto』の柿渋染めの鍋つかみ(jokogumo)。
4.炊き上がったご飯を10分ほど蒸らして完成。
炊き上がったら蓋をしたまま10〜15分蒸らす。稲わらの鍋敷きは宮崎・高千穂郷の『わら細工たくぼ』のもの(カゴアミドリ https://kagoami.com/)。高さがあるのでクッション性にすぐれ、置いた台も熱くなりにくい。ちなみに、「いろいろ試した結果、炊飯鍋は直径と深さが同じ寸法のものが、米がよく踊り、おいしく炊けると思います」。
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