お茶の時間にゆったり味わう、豆・ごま・海藻のおやつ。
撮影・黒川ひろみ 文・日高むつみ
【豆】ずんだまんじゅう
仙台で愛される枝豆餡を饅頭に。
枝豆の青い香りと濃厚な旨味が魅力のずんだ餅。地元で古くから愛されてきた夏のおやつが、ひと口サイズの薯蕷饅頭になった。採れたての枝豆を茹でて熱いうちにすりつぶしたずんだ餡を、山芋入りの生地で包んで蒸しあげたもの。ほっとできる素朴な味わいと、品のよさを兼ね備える一品。8個入り700円。
ずんだ茶寮 大丸東京店●東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店1F TEL.03-6895-2840 営業時間:10時~21時(土・日曜、祝日~20時) 定休日:百貨店に準ずる 取り寄せ可。https://www.zundasaryo.com
【豆・ごま】葛ようかんセット 葛三果
なめらかな口当たりと深いコクに舌が喜ぶ。
江戸時代の儒学者・頼山陽(らいさんよう)をして吉野葛に勝ると言わしめた若狭伝統の“熊川葛”と、地元の名水“瓜割の滝”を使った葛ようかん。舌の上でやわらかく溶けた後に広がる、小豆のやさしい風味やごまのコクが印象的な味わい。若狭葛ようかん(小豆)、禅味 空(白胡麻)、禅味 大黒(黒胡麻)の3種6個入り1,350円。
井上耕養庵(いのうえこうようあん)●福井県小浜市南川町9-17 TEL.0770-52-0199 営業時間:8時~18時 定休日:火曜 取り寄せ可。https://www.inoue-kouyouan.jp
【海藻】シフォンひじき
乾燥ひじき×洋菓子の相性のよさに目から鱗。
海に面した和歌山県海南市で、地域に愛され70余年という乾物問屋の3代目にして「かんぶつマエストロ」が始めたスイーツの工房がこちら。一番人気を誇るのが、刻んだひじきを練り込んだシフォンケーキ。ふわふわしっとりの食感と、ほんのりひじきの風味。これが意外に好相性。ホール2,160円、カット259円(各税込)。
3時のかんぶつ屋さん●和歌山県海南市藤白189-1 野田商店内 TEL.073-482-3424 営業時間:11時~18時(土曜10時~17時) 定休日:日・月曜 取り寄せ可。http://www.3pm-kanbutsuya.jp
【豆】豆壺
しっとり風味豊かに炊き上げた甘納豆。
加賀百万石の文化が息づく花街「にし茶屋街」の一角にある甘納豆専門店。当初は芸妓さんから常連客へのお持たせとして始まったが、今や金沢の名物に。手のひらにのる美濃焼の壺に大納言、雪手亡(白インゲン)、金時の甘納豆が詰まった「豆壺」は贈り物にも。壺入り130g 1,200円(壺の色は季節により変更)。
甘納豆かわむら●石川県金沢市野町2-24-7 TEL.076-282-7000 営業時間:9時30分~18時(日曜、祝日~17時) 定休日:第1火曜 取り寄せ可。http://kawamura.luna.weblife.me
【豆・ごま】おはぎ 胡麻
黒ごまたっぷり、作りたては香りも違う。
先々代が深川に出した店をルーツに、90年近く甘味処の暖簾を掲げ続ける。先代が始めた大きなおはぎは、お土産としても人気だ。注文を受けてから作るため、ほんのりあたたか。やわらかく炊き上げたもち米をつぶさず餡を包んでおり、米の粒感も味わえる。小袋のすりごまを追加でかけて楽しんで。1個280円。
甘味おかめ 麹町店●東京都千代田区麹町1・7 フェルテ麹町1F TEL.03-5275-5368 営業時間:10時30分~18時30分 定休日:土・日曜、祝日
※パッケージなどは変更になる場合があります。
『クロワッサン』997号より
広告