年に1、2回しか使わないものに占領されている場所もデッドスペースです――編集部
文・澁川祐子
年に1、2回しか使わないものに占領されている場所もデッドスペースです――編集部
家のエリアごとに収納を考える「狭さに挑戦」シリーズ。前号の押し入れ改造法に続き、今号ではキッチンを取りあげています。
キッチンは調理道具や食器、調味料などとかくモノが多くなりがちな場所。
<収納がうまくいかないという主婦のキッチンは、ものがありすぎることと、色や形、素材が多岐にわたっていることが指摘できます。つまり、計画性のなさが致命的になっているのです>
ぐうの音も出ない指摘からはじまりますが、単にモノを減らせとは言いません。<スペースのないことはがまんして、収納方法を工夫することで逆に便利さに変えてしまうことを考えてみましょう>と提案しています。
整理するにあたっては、一度未整理の収納スペースをつくり、実際に使いながら各自にあった収納場所を決めるようにすすめています。そうして仮置き場をつくれば、名言にあるように年に数回しか使わないものに場所を占領されることなく、スペースを有効活用できるというわけです。ほかになるほどと思ったアイデアをいくつか紹介すると、
・文房具などの整理用器具を小物収納に活用する
・表に出したままの収納補助器具は、できるだけ同じ素材、色で統一する
・引き出しの浅い木製の事務用整理棚は、カトラリーやナプキンなど小物の収納に便利
柔軟な発想で身のまわりのものを取り入れながら、使用頻度にあわせて収納する。いまは整理しやすいシステムキッチンや、便利な収納グッズも多数登場していますが、時は流れてもやはり基本に変わりはないということを痛感します。
澁川祐子(しぶかわゆうこ)●食や工芸を中心に執筆、編集。著書に『オムライスの秘密 メロンパンの謎』(新潮文庫)、編著に『スリップウェア』(誠文堂新光社)など。
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