落語も余韻を楽しんでいただくとより味わいが深まることがあります。演者の言葉を聞いたお客さまがその意味を理解し、頭のなかでその情景を思い浮かべ、それを楽しいと思ってくださるには、ごくわずかですが時間差が生まれます。落ちの言葉が終わった瞬間に拍手! みたいなタイミングだと、周りのかたのほんの少しの余韻を吹き飛ばしてしまうこともあるのです。
もちろん落語は堅苦しいものじゃありませんから“正しい鑑賞態度”なんて窮屈なものでがんじがらめじゃ面白くありません。
全体的にゆるっとした心持ちで、終わったらイントロクイズ並みの早さで拍手! なんて緊張感も忘れ果ててくだされば、いつもゆるりとした「落語日和」をお楽しみいただけると思いますよ。