低予算映画にもかかわらず、口コミで評判が広がり、爆発的にヒットした『カメラを止めるな!』。その中で、登場シーンはわずかながら、強烈な存在感を放っていたのがどんぐりさんだ。50歳を過ぎてから役者の道を目指し、今回の映画出演で、一躍、時の人になった。
「以前は背が低いとか、目がちっちゃいとか、自分の容姿がコンプレックスだったけれど、映画に出てからは、このままでいいって思えるようになりました。最近は街で、『頑張ってください』って声をかけてくれる人も多いんです」
そんなどんぐりさんは大の豆好き、あんこ好き。菅屋の金覆輪は、5年ほど前に親戚から贈られて初めて口にした。
「最初はどんなお菓子なのか、全然わからなかったんです。食べてみて、“何これ、おいしい!”ってなりました。あんこの中に栗が丸ごと1個入っていて、ずっしり重い。4等分にして食べているんですが、2切れくらいでけっこうお腹いっぱいになります。あんこに目がない友だちのお母さんに贈ったら、感動されました」
兵庫県宝塚市にある菅屋の本店にも、「いっぺん行っとこ、と思って行きましたよ。お店でしか買えない生菓子やケーキもあるんです」と、どんぐりさん。好奇心旺盛で、街を歩くのが大好きだ。
「和菓子屋さんとかお蕎麦屋さんとか、おいしそうな店を見つけると入ってみます。嗅覚でおいしいお店を見つけるのが得意なんです。難点は、道を覚えていないから2度目は行けないこと(笑)」
それにしても、話の合間にどんぐりさんが見せるチャーミングな笑顔にはなんとも癒やされる。
「おかげさまで、『顔を見ると元気が出る』なんて言ってもらえることも増えました。お菓子も食べたら自然と笑顔になりますよね。私も、見た人が幸せになれる存在になれたらうれしいです」