人生100年時代を乗り切る、 長く、小さく、稼ぎ続ける策。
50代、60代になって、第2の人生に向け、年齢に関係なく働くことを選択する人も。老後の家計ややりがいのためにも、その策を考えたい。
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・小池ふみ 文・小沢緑子
(3) 「できること」「やりたいこと」の順で、 培ってきた自分の引き出しを棚卸ししてみる。
起業相談時に、片桐さんが使用するのが「3つの円」。
「シンプルな方法ですが、『できること』『やりたいこと』『お金になること』の3つの円が重なる部分で起業すると、成功する可能性が高くなります。まずは自分の『できること』から最優先に考えてください」
自分の人生を振り返ってみて、仕事以外のスキルでも、「料理」「書道何段」「人見知りしない」など、特技や趣味、長所、強みを思いつく限り書き出す。
「次に『やりたいこと』を考えます。没頭できるほど好きなこと、長年の夢や挑戦したかったことなどをリストアップします」
さらに、この「できること」「やりたいこと」をキーワードで掛け合わせてみるのもいい。
「たとえば、『料理×コーヒー』『子育て×コミュニケーション』などと、自分の得意なスキルに好きなものを掛け合わせる。意外な組み合わせからアイデアに広がりが出てきます」
この「できること」「やりたいこと」を掛け合わせて候補となるアイデアを絞ったら、次は実際に事業として「お金になるか」を客観的に確認しながら、ビジネスプランに落とし込む。
「起業の場合、『自分はこうだからこの事業を始めた』と創業動機の説得性が高いほど顧客の共感や信頼が得られます。そのためにも、自分のアイデアをしっかり固めることが大切です」
「3つの円」が重なる部分で起業する。
《できること》
《お金になること》
《やりたいこと》
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