夫婦や子育て、親の介護についての悩み、仕事の問題、あるいは心身の不調など何かつらさを抱えて立ち止まるとき、本書の言葉はきっと静かに寄り添ってくれる。
「仕事柄たくさんの、苦しい、つらい、死にたいという人と会い、話を聞いて支えてきました。その人たちがこう感じる、こう思っているということを、ある種代弁したようなところもあります」
“ペットを亡くした人の祈り”は途中、〇〇の部分にペットの名を入れられるようになっている。そして、《あなたがわたしのもとに遣わしてくださった/愛しい天使をあなたのもとにお返しします》と続く文言が、悲嘆に暮れる心をそっと導き、慰めてくれる。
日常の祈りも各種ある。なかでも秀逸なのは、簡潔で朗らかな《天の父よ/ぜんぶよろしく》。