グループトークのモヤモヤを解決、LINEならではの文章術。
撮影・岩本慶三 文・古屋美枝
複数の人と一度にやり取りができて便利な反面、言葉のちょっとした行き違いで問題が起きがちな、LINEのグループトーク。過去にグループトークで問題を抱えたことがある読者3人が、メンタルアップマネージャの大野萌子さんに、うまく使いこなす技を相談することになりました。
Aさん PTAや町内会、趣味の集まりなどの連絡は、ほとんどLINEのグループトーク。イラッとさせられることも多くてストレスがあるんですが、自分だけ入らないわけにもいかなくて……。
大野さん 人間は自分と同じテリトリーにいる他人に感情を動かされるもの。共通項が多い人にほど、ちょっとしたことに嫉妬したり、怒りを感じがちなんです。つまり、グループトークをするような間柄は、そもそもトラブルが起きやすい関係と言えます。
Bさん 同じような環境で生活しているからこそ、細かいことをいちいち説明しなくてもわかり合えるような気がするのですが。
Cさん そうそう。なぜわかってくれないの?と思ってしまいますよね。
大野さん 「あなたならわかってくれると思ったのに」という甘えがより攻撃性を生むのです。グループトークは、一体感や連帯感が強いことが多いので、依存度が高くなりがち。そんな中でも、トークの内容に気を使うだけで揉め事を減らせるポイントがいくつかあるので、お教えしますね。
【事例1】マイペースな義姉のせいで、家族行事の日程がなかなか決まらない。
Aさん 家族みんなの予定を決めるとき、義姉はいつも自分のだめな日程を言うだけ。なかなか決まらずストレスです。
大野さん 行ける日を言ってくれるとありがたいですよね。否定の内容が多いと読む側に良い印象は与えないですしね。
Bさん すぐに決まるにはどうすれば?
大野さん 「お義姉さんが都合の良い日を決めてください」だと、少しきつい印象を与えます。人は、「(あなたが)この係をやってください」などと「あなた」を主語にされると引いてしまうものなのです。でもこの時、主語を「私」にすると同じ内容が柔らかい印象になります。「あなたがこの係をやってくれると(私は)助かるわ!」
Cさん それならスッと入りますね。
大野さん ここでは「お義姉さんの都合のいい日を挙げてもらえるとうれしいです」と返すとスムーズですね。
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