古典落語の大胆な改作で人気を集める立川談笑さん。手みやげに挙げてくれた「新宿カリーあられ」は、3年ほど前に知人からの頂き物をきっかけに知って以来、愛用している品という。
「後で知ったんですが、こちらは限られた店舗で売られているものなんです。カレーといえば中村屋、というぐらい有名なお店の、知る人ぞ知るお菓子ということで重宝しています」
昭和2年に日本で初めての“純印度式カリー”を発売した中村屋。この「新宿カリーあられ」も伝統のカリー粉とガラムマサラをはじめとしたスパイスを合わせた贅沢なもの。さくさくした軽い食感でついもうひとつと手が伸びてしまう。
「カレーが嫌いという人には出会ったことがないですから、相手を選ばずにお渡しできるのもいいですね。甘味が苦手な男性にもいけるし、子どもでも食べられる辛さなので、家族で食べてますよ」
自身を含めて多くの落語家が出演する会や、知り合いが出演する芝居などの楽屋に、このあられを持参するという。
「小袋に入っているので、その場で食べてもいいし、あられですから日持ちもするので持ち帰りもできる。特に出演者やスタッフの多い舞台のときに、14袋入った箱入りのものをいくつか持って行って、お渡ししています」
落語家の手みやげ流儀に、「すぐ近くで買ったとわかるものを渡さない」というのがあると談笑さん。
「相手への気配りや努力がされていないので、すごく失礼にあたるといわれています。もうひとつ手みやげでいえば、いただいたほうも、持って行くほうにも負担にならないものを渡すというのもあります。その点、こちらは値段も手頃ですし、『中村屋にこんなお菓子があるんだ』という意外性もあって、渡した際に話も弾むことが多いですね」