専門ライターが選ぶ、東京の新刊書店4軒。
ライターの屋敷直子さんが本への誘いが心地いい本屋を厳選。町に根付いた店から、書店界に現れたニューウェーブまで4軒を紹介します。
文・屋敷直子
地道な本を売り続ける浜田山の良心。
サンブックス浜田山(杉並区浜田山)
『サンブックス浜田山』も、駅前に伸びる商店街のなかにある。店頭から店内まで幅広いジャンルをバランスよく揃えて、客層を問わない。一方で、「みすず書房」「晶文社」「作品社」といった良書を出し続けている小規模出版社の本を集めたフェアにも定評がある。店長の木村晃さん曰く、「自分で企画したフェアで本が売れることがうれしい。地道にやり続けることで、ここにはこんな本があるというお客さんの信頼につながり、喜んでもらえるんじゃないかと思っています」。この地道さが、地域の人びとの知識欲を支え、刺激しているのだろう。
02 / 04
広告