収納ボックスの使い方を徹底研究!
撮影・青木和義
部屋が片づかない大きな理由、それは「衣類」。既存の収納では収まらず、便利そうな収納グッズを見つけて購入するも、使いこなせずかえって邪魔に。そんな悪循環をなんとかしたい。そこで整理収納アドバイザーの今井知加さんに、本当に使える収納グッズの話を聞いた。また実際に今井さんの自宅を訪ね、愛用のグッズ、その活かし方を詳しく教えてもらうことに。
「まず『いつどこで、何を着るか』の動線がシンプルになる保管場所と方法を考える。次に「吊るす」と「たたむ」を使い分け、空間を最大に利用します。その際に使いやすい引き出しのサイズ、吊るし方等、相性のよいグッズを知っていると収納効率がグッとあがります」(今井さん)
思いつきで取り入れるのではなく、場所ごとに収納用品の規格を揃えるのも大切なコツ。そうすれば後からの買い足しも楽で、サイズ計算もしやすく、収納初心者でも失敗しない。
「用途ごとの服の場所が把握できて、季節ごとの入れ替えもスムーズ。適材適所な収納グッズで、そんな快適なシステムを作りましょう」
衣類収納の基本、たたむを有効に活用するには。
たたむ収納は省スペースで、たくさん入る分、無秩序に詰め込むと混乱の元。「そのまま服を並べず、不織布のボックスに、色やアイテムごとに分けて詰めるのがおすすめ。出し入れの際の乱れも最小限に抑えられて、季節ごとの入れ替えも楽に行えます」(今井さん)。引き出しのサイズ、内部の仕分け用具にも秩序を保つ細かい工夫が。
シーズンオフの衣類は蓋付きの収納家具で。
無印良品ソフトボックスを使用。シーズン外等、毎日着ない衣類は収納の高い位置へ。万が一落ちてきても大丈夫な上、自立して使いやすい。蓋が締まるタイプはホコリもつかず、防虫剤も入れられる。
軽くて持ち手付きが便利。人に譲る用の服等を保管。
軽くて折り畳めるイケアのスクッブシリーズは衣類収納にぴったり。持ち手付きのタイプは容量が大きく高所向き。ここには人に譲ったりするものの一時保管、季節のイベント用グッズ等を収納。
引き出し内寸は奥行50㎝以内、高さは20㎝以内が便利。
低い位置には引き出し式で、毎日着るものを収納。今井さんが愛用中なのは無印良品。「サイズは引き出したときにパッと見渡せて、たたんだ衣類が一段で自立するのが理想です」(今井さん)
季節が変われば衣類の位置も入れ替える。収納用具の規格を揃えると作業がスムーズ。不織布のボックス等で分けておくとそれぞれの中身を移し替えるアクションもラク。
色々な場所で使えるソフトボックス収納。
ソフトボックスは「今ではないが必ず要る、しかも必要なときに見つからないと困るもの」を管理するのにぴったり。たとえば冠婚葬祭、旅行やイベント時にのみ使うグッズ。タグをつけるなど開けなくても中身がわかるようにするのもコツ。
小さくたためるものは小分けに収納。
タンクトップなど小さくたためるものは、出し入れの際に乱れがち。たたんだ衣類が自立する高さの引き出しにアイテムごとに細かく仕切って収納。前面には裏側からUVシートを貼って目隠しに。
引き出しは全面使いせず、ボックスを入れて仕切ることでボックス内外のスペースを分ける。出し入れの際の乱れを最小限に抑えられる。
スタッキングした収納ケースの最上面にはホームセンターでカットした化粧板を配置。上にバッグ等を置いてもたわまず便利。
『クロワッサン』951号より
●今井知加さん 整理収納アドバイザー、薬剤師/理系ならではのシンプルな理論がわかりやすい収納術で人気。近著に『そうじ嫌いでも部屋がずっとキレイな収納のきほん』(KADOKAWA)。
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