着たい服がすぐ見つかる。クローゼットの賢い収納術
せっかくの収納スペースも、収めるものと場所が合っていなければ、使いづらいせいでいつの間にか死蔵品置き場となってしまう。住まい方アドバイザーの近藤典子さんに、衣類をすっきり収納する術を教わり、クロワッサンクラブ会員の高橋佐知さん宅で実践してもらった。これまで高橋さんは洋室に衣類やバッグを無造作に置いていたが、部屋を丸ごとウォークイン・クローゼットに変更。これから、片づけの基本プロセスにのっとって収納していく。
1.まず、衣類やバッグをサイズ、形状で分ける。
2.分けることで量と内容がわかる。不要なものが見極めやすくなる。
3.用途、頻度、サイズ別に分けてそれぞれ合う方法で収納。
「洋服はできるだけ吊るしたほうが傷まず、管理も楽。伸びやすいニットや薄手のTシャツ、カットソーは、畳む際に収納のサイズに合わせることで無駄なく収まります」
ホームセンターで突っぱりハンガーを購入。天井と床で突っ張らせたあと、横のバーを固定すれば完成。幅やポールの高さが調整できる。すでにあったチェストも活用。一番右側のポールは床から140cm、中央のポールはチェストとの距離を100cmに。左側のポールは床から120cmのところで固定する。
丈の長いワンピースやコートなどは、高さ140センチのスペースを確保したいので一番右側に。チェスト上部に下げても楽に手が届く中央のハンガーラックには丈の短いジャケット類を。左側の高い位置には使用頻度の低いジャケットやワンピース。その下にはよく着るトップスを吊るす。出し入れしやすい高さ120センチが目安。
もともとあったチェストを活用し、ホームセンターでカットした板とサイズ豊富で組み合わせが自在なウッドポールを足してバッグ置き場に。
Tシャツ類は、チェストに収納。今回は棚の幅の2分の1に肩を合わせたが、横長の引き出しなら3分の1幅にするなど、応用をきかせて。
洋室にあった背の高い棚を移動し、バッグ置き場に収まりきらなかったバッグを収納。不安定な形状のバッグは、透明の3連ブックエンドで仕切って置く。
バッグ置きの隣にも、突っぱりハンガーを設置。フックでバッグを下げた。安定しないものは吊るすとすっきり。
ウォークイン・クローゼットの正面奥には、天井と床に突っ張って固定するタイプのネット間仕切りを設置。フックで小物類を吊るした。
「洋服はできるだけ吊るしたほうが傷まず、管理も楽。伸びやすいニットや薄手のTシャツ、カットソーは、畳む際に収納のサイズに合わせることで無駄なく収まります」と近藤さん。
パンツは、パンツ用ハンガーにくるっとひと回しにしてかける。「こうすれば縦のサイズは短くてすむ上、パンツもしわになりにくいんです」
『クロワッサン』934号より
●近藤典子さん 住まい方アドバイザー/住まい方提案のスペシャリスト。近藤典子の暮らしアカデミー校長。『近藤典子の「片づく寸法」図鑑』(講談社)など著書多数。商品開発や間取り監修も。
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