暮らしに役立つ、知恵がある。

 

あなたの朝ごはん、見せてください。

一日のスタートになにを食べるか。それはとりもなおさず、どう生きるかということ。
いま活躍する4人に聞きました。

 

【吉谷桂子さんの朝食】
これからもおしゃれしたいから、玄米食で生活を改革。

吉谷家の朝は、寝かせ玄米と小松菜のおひたしで始まる。一昨年からの習慣です。
「夫が60歳を迎え、我が家の生活を根本から変える大ブームが起きたんです。ファッションデザイナーのカール・ラガーフェルドの影響もあって、これからもおしゃれをしたいならお腹が出ているのはいけないね、って」と吉谷桂子さん。手始めに人参ジュース断食をしたら、あら、すっきり。あらためて食生活を検証すると、朝食で必要カロリーをオーバーしていたのがわかった。
「園芸は体力勝負だから、しっかり食べなくちゃと思い込みすぎていたんですね」
 量より質をとたどりついたのが、現在のメニューだ。8時間浸水させた玄米を小豆と一緒に炊飯器で炊き、数日保温します。
「もちもちして最高。英国にいた頃からずっとワインとチーズ、朝ならパンという生活だったから、まさか我が家の朝が和食とは。でも、一生続きそうな予感です」
「量より質」を重視。吉谷家の朝食は玄米と小松菜のおひたしが基本です。

「量より質」を重視。吉谷家の朝食は玄米と小松菜のおひたしが基本です。


◎吉谷桂子さん●英国園芸研究家、ガーデンデザイナー。5月上旬、ガーデンデザインにおける色のセオリーを解き明かす『庭の色』(主婦の友社)を上梓。

 

【倉田真由美さんの朝食】
髪と肌をいたわる、「豆乳ヨーグルトとフルーツ」の朝。

愛猫エリック君が見守るテーブルに並ぶのは、酵素を含む季節の果物、エネルギー源となるナッツ入りのグラノーラ、豆乳ヨーグルト。豆乳カフェオレも欠かしません。
「朝、ぜったい必要なのは良質のたんぱく質。肌も、髪も、爪もたんぱく質がその原料です。この年齢になったら、なるべく若さを目減りさせないように考えて」
幼い頃は体が弱かったという倉田真由美さん。健やかに過ごすために、自分の体を気遣う癖が自然とついたそう。
「自分に関心を持つことで、自分をいたわる生活ができるようになると思うんです」
食事も美容もルーティンワークにせず、そのとき必要なものだけを取り入れます。といっても縛りは緩め。外食時は健啖ぶりを発揮し、人と食事する時間を楽しむ。翌朝の食事を控えればいいのだから、と。美しく年を重ねるには、心にストレスをかけない生活が大切だと、倉田さんは考えています。
良質なタンパク質は朝ごはんから。

良質なタンパク質は朝ごはんから。


◎倉田真由美さん●美容ジャーナリスト。女性の美とアンチエイジングにまつわる情報を発信している。本誌「最新私的コスメ図鑑」連載中。

 

【井山三希子さんの朝食】
「オープンサンド」で、手早く美味しくエネルギーチャージ。

井山三希子さんの朝の定番は、オープンサンド。軽くトーストしたバゲットに、バターをひとかけのせ、溶けたバターが香り立つ頃合いで、スライスしたアボカドとりんごを重ねて口へ運ぶ。もとは20代の頃に旅先のニースで覚えたレシピだとか。
「シンプルですけど、アボカドの食感と果物の酸味が合うんですよね。りんごの代わりに洋梨を使うのもおすすめです」
器作りは重労働。手早い準備でしっかりエネルギー補給できるオープンサンドは、井山さんの日常とも相性がよい。毎食欠かさないヨーグルトには、ラズベリーのジャムを落とす。紅茶はポット1杯分たっぷりと入れ、渋が出ないよう自作のピッチャーに移す。ゆっくりと味わってから、心穏やかに工房へ向かいます。
この朝食の習慣から生まれた楽しみが、アボカドの種の水栽培。8年育てたものはいまや井山さんの背丈を越し、青々と葉を広げる。窓辺には、芽吹いてきた種がずらり。
「育ったら友人にプレゼントするんです。皆、楽しみにしてくれるんですよ」
「手早い準備でしっかり エネルギー補給できるオープンサンドが朝の定番です」

「手早い準備でしっかり
エネルギー補給できるオープンサンドが朝の定番です」


◎井山三希子さん●器作家。全国各地で展覧会多数。著書に『作ること暮らすこと』。

 

【ウー・ウェンさんの朝食】
野菜の水分で体内をきれいに洗う、「豆乳スープと温野菜」。

「朝一番に部屋を掃除するように、体の中もきれいにしたいでしょ。豆乳スープと温野菜サラダを毎朝とって、野菜の水分で胃腸を洗います」と、ウー・ウェンさん。
豆乳スープは、豆乳を10分ほどコトコト煮て季節の野菜を加える。塩・胡椒で味付けしたり、黒糖やはちみつで趣向を変えたり。
「豆乳は天然の植物出汁。火にかける一手間で、おいしさが加わります」
来日して25年、どんな朝も豆乳スープを拵こしらえていました。結婚して、子育てして。ふつふつと沸く鍋の中を見つめていると、北京で暮らした幼い頃を思い出す。
「朝の台所にはいつも豆乳を入れた深い鍋があって、私たちきょうだいは母の隣にくっついて、最後の一杯をねだったものです。鍋底にたまった豆乳は何度も火を通しているから、とろーっと濃厚でおいしいの」
今朝のサラダは、人参とドライマンゴーとくるみ。千切り野菜は熱湯をかけてあたためるので、起き抜けの体にやさしい。
「こうすれば家族においしく食べてもらえる、と考えながら作る時間が好きなのね」
来日して25年、どんな朝も豆乳スープを拵こしらえてきたというウーさん。

来日して25年、どんな朝も豆乳スープを拵こしらえてきたというウーさん。


ウー・ウェンさん●料理研究家。小麦粉料理を中心に、北京に伝わる家庭料理を紹介。東京と北京でクッキングサロンを主宰。

 

『クロワッサン』899号(2015年4月25日号)

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