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これからの「ケア」を考えたい人へ。森田敦子さんの新刊『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』

忙しい毎日のなかで、自分のケアを後回しにしていませんか。植物療法士・森田敦子さんの新刊『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』は、植物の力を取り入れながら、これからのケアのあり方を静かに見つめ直すヒントをくれる一冊です。

撮影・落合星文 文・伊東ししゃも

年齢を重ねるにつれて、「ケア」という言葉の意味は少しずつ変わっていくように感じます。若いころは美容や体調のことを思い浮かべていた人も、やがて家族の体調や親の介護、あるいは自分自身の体の変化など、より広い意味でのケアを意識するようになるのではないでしょうか。

そんなケアについて、植物の力を通して新しい視点を提示しているのが、2026年3月4日(水)に発売された、植物療法士の森田敦子さんの著書『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』です。

植物療法士の森田敦子さんの著書『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』(方丈社)1,980円
植物療法士の森田敦子さんの著書『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』(方丈社)1,980円

本書は、植物療法の知恵を手がかりに、自分自身や家族の心身を整えるケアのあり方を見つめ直す一冊です。日々の暮らしのなかで、どのように心と体をいたわっていくか。そのヒントが、やさしい言葉で綴られています。

日々のケアから看護・介護の現場へ。「みどりのくすり箱」という考え方

『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』の著者である森田敦子さんは、フィトテラピーの日本における第一人者
『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』の著者である森田敦子さんは、フィトテラピーの日本における第一人者

フィトテラピー(植物療法)の日本における第一人者として知られる森田敦子さん。フィトテラピーが日本で広く知られるよりも前にフランスへ渡り、パリ第13大学医薬学部で植物療法を学びました。帰国後は、植物の力を生かしたケアの可能性を伝え続け、女性の健康や暮らしに寄り添う活動を長年続けてきました。

本書で語られるのは、そうした活動の延長線上にある新たな取り組みです。それが、訪問看護ステーション「ブランマグノリア」。植物療法を取り入れた訪問看護ステーションで、「利用者も、その家族も支えたい」という想いから生まれたそう。

森田さんが18歳まで過ごした実家の2階が「ブランマグノリア豊橋」の事業所になっています
森田さんが18歳まで過ごした実家の2階が「ブランマグノリア豊橋」の事業所になっています
森田さんの母・泰子さん(前左)と、ブランマグノリア豊橋のスタッフ
森田さんの母・泰子さん(前左)と、ブランマグノリア豊橋のスタッフ
現在、開所準備が進んでいる「ブランマグノリア大町」(2025年12月撮影)
現在、開所準備が進んでいる「ブランマグノリア大町」(2025年12月撮影)
森田さんが18歳まで過ごした実家の2階が「ブランマグノリア豊橋」の事業所になっています
森田さんの母・泰子さん(前左)と、ブランマグノリア豊橋のスタッフ
現在、開所準備が進んでいる「ブランマグノリア大町」(2025年12月撮影)

一見すると、看護や介護という分野は、美容や植物療法とは離れているようにも思えますが、森田さんの中では一本の線でつながっているといいます。

年齢を重ねても、美しく楽しく、そして健やかに生きること。そのためには日々のセルフケアだけでなく、看護や介護といったケアの現場についても考えていく必要がある。そんな思いが、この取り組みの背景にあります。

介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」。ブランマグノリアでもトリートメントケアに取り入れられています
介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」。ブランマグノリアでもトリートメントケアに取り入れられています

本書の中で印象的なのが、「みどりのくすり箱」という考え方です。ハーブやエッセンシャルオイルなど、植物の力を生かしたケアアイテムを、森田さんはそう呼んでいます。免疫力を高めるとされるハーブや、心身を整える香りなど、自然の恵みを日常のなかに取り入れていく発想です。

こうした考え方は、訪問看護ステーション「ブランマグノリア」でのケアにも取り入れられています。そのひとつが、広島にある医療・看護・介護施設、八千代会、メリィハウスグループと共同開発した介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」です。

植物由来の成分を生かしながら、看護・介護の現場で使いやすいことにも配慮されたアイテムで、利用者にも介護する側のスタッフにも好評なのだとか。ケアする側の負担を減らしつつ、さまざまなシーンで活用できるよう工夫されています。

医療法人社団 八千代会グループ看護統括の浜崎忍さん。患者さんのケアの一環として臨床データを集めることで、メソワンの開発に大きく貢献したグループです
医療法人社団 八千代会グループ看護統括の浜崎忍さん。患者さんのケアの一環として臨床データを集めることで、メソワンの開発に大きく貢献したグループです

健やかに年齢を重ねるためのヒント

「女性はいつもマルチタスクで、あれもこれもとがんばりすぎてしまうもの。だからこそ、まず自分をケアしてほしい」と森田さんは語ります。自分の心身が整ってこそ、家族や大切な人を支える余裕も生まれる。そんな思いが、この「みどりのくすり箱」という言葉には込められています。

本書では、訪問看護の現場で見えてきたケアのあり方だけでなく、フランスでの学びや自身のユニークな人生経験なども交えながら、「どう生き、どう老いていくのか」という根源的なテーマにも触れています。人生100年時代と言われるいま、健やかに年齢を重ねるためのヒントが、静かな言葉で語られていくのもひとつの特徴です。

森田さんの私物「みどりのくすり箱」。免疫力を高めるエキナセアやポリフェノールが豊富なハーブ類、ユーカリやティートリーといったエッセンシャルオイルなど、“自然のくすり”が入っている
森田さんの私物「みどりのくすり箱」。免疫力を高めるエキナセアやポリフェノールが豊富なハーブ類、ユーカリやティートリーといったエッセンシャルオイルなど、“自然のくすり”が入っている

忙しい日々のなかでは、自分のケアを後回しにしてしまうことも多いもの。けれど、ほんの少し立ち止まり、自然そのものが持つ豊かな力に目を向けることで、暮らしの中に小さな余白が生まれるのかもしれません。

『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』を通して

自分や大切な人をいたわるためのヒントが見つかる『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』
自分や大切な人をいたわるためのヒントが見つかる『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』

家族のケアに向き合っている人にも、これからの人生をしなやかに生きたいと願う人にも。『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』は、そんな日々に寄り添う一冊です。植物の力を取り入れながら、自分や大切な人をいたわるためのヒントが見つかりそうです。

なお、本書の刊行を記念したイベントが、2026年3月29日(日)におこなわれます。場所は、東京・中目黒にある森田さん主催のフィトテラピースクール「ルボア フィトテラピースクール」にて開催予定。誰でも参加できる体験イベントで、3月27日(金)まで申し込みを受け付けています。

『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』で紹介されているケアの考え方を、より身近に感じられる機会になりそうですね。

東京・中目黒にある体験型のウェルネスショップ「ルボア エクラ」。3階が「ルボア フィトテラピースクール」になっています
東京・中目黒にある体験型のウェルネスショップ「ルボア エクラ」。3階が「ルボア フィトテラピースクール」になっています
「ルボア エクラ」にずらりと並ぶ木箱。およそ20種類のハーブから、オリジナルハーブをブレンドするサービスも
「ルボア エクラ」にずらりと並ぶ木箱。およそ20種類のハーブから、オリジナルハーブをブレンドするサービスも
桑、菊、ヨモギなどをもちいたケアブランド「ワフィト(Waphyto)」。原料となる素材は、東三河の生産者さんが無農薬でていねいに栽培したもの
桑、菊、ヨモギなどをもちいたケアブランド「ワフィト(Waphyto)」。原料となる素材は、東三河の生産者さんが無農薬でていねいに栽培したもの
コスメキッチンとコラボレートして生まれた「エルボリステリア」シリーズ
コスメキッチンとコラボレートして生まれた「エルボリステリア」シリーズ
介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」も取り扱っている
介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」も取り扱っている
東京・中目黒にある体験型のウェルネスショップ「ルボア エクラ」。3階が「ルボア フィトテラピースクール」になっています
「ルボア エクラ」にずらりと並ぶ木箱。およそ20種類のハーブから、オリジナルハーブをブレンドするサービスも
桑、菊、ヨモギなどをもちいたケアブランド「ワフィト(Waphyto)」。原料となる素材は、東三河の生産者さんが無農薬でていねいに栽培したもの
コスメキッチンとコラボレートして生まれた「エルボリステリア」シリーズ
介護ケアプロダクトシリーズ「メソワン(Mesoins)」も取り扱っている
  • 森田敦子

    森田敦子 (もりた・あつこ)

    植物療法士。サンルイ・インターナッショナル代表。
    フィトテラピーが日本に根付く20年以上も前に、パリ13大学医薬学部で植物療法を学ぶ。帰国後は植物バイオ研究に関わり、数々の賞を受賞。2022年には、世界45の国と地域で刊行されている仏雑誌「ELLE」にて「100 Women CHANGE MAKERS」(エルが選ぶ世界のチェンジメーカー100)の1人として選出される。主な著書に『自然ぐすり』『潤うからだ』『私のからだの物語』(ワニブックス)、『感じるところ』(幻冬舎)など。

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