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“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

火の前に立つ時間を極力減らしたい、真夏の台所。せいろを使った、一度に複数の料理が作れる最大効率の調理法を、料理家の中川たまさんがご紹介します。

撮影・宮濱祐美子 文・singt

蒸すと素材のうまみが凝縮。シンプルなのに味わいは極上!

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

なすの豚肉巻き【材料(1人分)】
なす…1/2本(半割り。ヘタを落として皮をむき、さらに縦半分に切る)
豚バラ薄切り肉…2枚
片栗粉…適量
みょうが…1個(せん切り)
ポン酢しょうゆ…適量

あさりの酒蒸し【材料(1人分)】
あさり(砂抜き済み)…3〜5個
ズッキーニ…1/4本(5mm幅の半月切り)
しょうがの薄切り…3枚
酒…大さじ1

枝豆のラー油蒸し【材料(1人分)】
枝豆(さやつき)…40g
具入りラー油…適量

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

【作り方】──加熱時間6分
1. 豚肉巻きの下ごしらえをする。なすは片栗粉を薄くまぶし、1切れにつき豚肉1枚をらせん状に巻きつけ、小皿に入れる。
2. 酒蒸しの下ごしらえをする。あさり、ズッキーニは深めの小皿に入れ、しょうがをのせて酒をふる。
3. ラー油蒸しの下ごしらえをする。枝豆は別の小皿に入れ、ラー油をかける。
4. 3品を蒸す。鍋に湯を沸かす。直径24cmのせいろに1、2、3を入れ、ふたをして鍋にのせる。中火で約6分、豚肉巻きは肉の色が完全に変わるまで、酒蒸しはあさりの口が開くまで蒸して火を止める。
5. 豚肉巻きを仕上げる。豚肉巻きにみょうがをのせ、ポン酢しょうゆをかける。

ワインに合うサラダや煮込みもたちまち完成

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

ニース風サラダ【材料(2人分)】
めかじき…1切れ
塩…少々
イタリアンパセリ…適量
白ワイン…大さじ⃝1/2
じゃがいも…2個(皮をむいて2cm角に切る)
卵…1個
さやいんげん…6本(ヘタを切る)
黒オリーブ塩漬け…4粒(種抜き済み。半分に切る)
A[アンチョビ…1枚(みじん切り)、ディル…少々(みじん切り)、オリーブ油…大さじ1、
白ワインビネガー…大さじ1/2、フレンチマスタード…小さじ1

チキンと夏野菜のカチャトーラ【材料(2人分)】
鶏もも肉…1枚(皮を除いて小さめの一口大に切る)塩、こしょう各少々
B[黄パプリカ…1/4個(一口大に切る)、万願寺唐辛子…4本(一口大に切る)、
カットトマト…缶詰200g、ローズマリー…2枝、オリーブオイル…大さじ1と1/2、
白ワインビネガー…大さじ1/2、塩…ひとつまみ

ズッキーニのチーズディップ【材料(2人分)】
ズッキーニ…1本(5mm幅の輪切り)
クリームチーズ…50g
カンパーニュ(トーストしたもの)…2切れ
好みのハーブ(フェンネル、バジルなど)、オリーブ油…各適量
塩、こしょう…各少々

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

【作り方】──加熱時間10分
1. サラダの下ごしらえをする。めかじきは塩をふり、15分おいて水けを拭く。クッキングシート(30cm四方)にのせ、両端をねじって舟形にし、イタリアンパセリをのせて白ワインをふる。じゃがいもは、めかじきの脇に入れる。
2. カチャトーラの下ごしらえをする。ボウルに鶏肉を入れ、塩、こしょうをふり、Bを加えて混ぜる。別のクッキングシートを舟形にしたところに入れる。
3. ディップの下ごしらえをする。ズッキーニは別のクッキングシートを舟形にしたところに入れる。
4. 3品を蒸す。鍋に湯を沸かす。直径27cmのせいろに1、2、3と、すき間にサラダの卵を入れ、ふたをして鍋にのせ、中火で7分蒸す。
5. サラダのいんげんを加えて、さらに蒸す。4からズッキーニを取り出し、いんげんをめかじきにのせ、30秒蒸す。カチャトーラは鶏肉の色が完全に変わるまで、サラダの卵は好みで、それぞれさらに3分ほど蒸して、すべて取り出し、火を止める。
6. ディップを仕上げる。ズッキーニは粗みじん切りにしてボウルに入れ、クリームチーズを加えて混ぜる。カンパーニュに塗って塩、こしょうをふり、オリーブ油をかけてハーブをのせる。
7. サラダを仕上げ、カチャトーラを盛る。卵は殻をむいて食べやすく切り、じゃがいも、めかじき、いんげん、黒オリーブとともに器に盛り合わせ、混ぜ合わせたAをかける。カチャトーラは器に盛る。

せいろに小皿を並べて旅館のような朝ごはんに

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

あじの干物【材料(1人分)】
あじの干物(小)…1枚
すだち…適量

蒸し豆腐の梅オクラのせ【材料(1人分)】
絹ごし豆腐…1/4丁
オクラ…1本
塩…適量
A[梅肉…1個分、白すりごま…小さじ1/2

しし唐の塩昆布和え【材料(1人分)】
しし唐辛子…5本
塩昆布(細切り)…ひとつまみ

温泉卵【材料(1人分)】
卵…1個
だしじょうゆ…少々

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

【作り方】──加熱時間5分
1. 蒸し豆腐の下ごしらえをする。豆腐は水けを拭き、やや深めの小皿に入れる。オクラは塩をまぶして板ずりをし、洗って水けをきり、豆腐にのせる。
2. 塩昆布和えの下ごしらえをする。全ての材料を別の小皿に入れる。
3. 温泉卵の下ごしらえをする。卵よりひとまわり大きめのココットに卵を割り入れ、ひたひたの水を注ぐ。
4. 4品を蒸す。鍋に湯を沸かす。直径24cmのせいろに穴あきクッキングシートを敷いてあじをのせ、脇に123を入れる。ふたをして鍋にのせ、中火で5分蒸す。
5. 蒸し豆腐を仕上げる。1のオクラは取り出して粗く刻んでボウルに入れ、Aを加えて混ぜる。豆腐の水けをきり、オクラをのせる。
6. 温泉卵、干物を仕上げる。温泉卵の水を少し捨て、だしじょうゆをかける。すだちはあじに搾りかける。

具材と一緒に蒸すと、麺がしっとり、新食感

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

ひき肉と夏野菜の蒸し和え麺【材料(2人分)】
焼きそば用蒸し麺…2玉
ミディトマト…2個(くし形切り)
にら…1/4束(小口切り)
とうもろこしの実…1/2本分
もやし…60g(ひげ根を取る)
A[豚ひき肉…100g、豆板醤…小さじ1、
酒、しょうゆ…各大さじ1/2
ごま油…大さじ1
花椒(粉末)…適宜

“せいろ”ひとつで複数同時調理! 火を使う時間をなるべく短く

【作り方】──加熱時間8分
1. ひき肉に調味料を混ぜる。ボウルにAを入れて混ぜ合わせる。
2. せいろにセットする。直径24cmのせいろにクッキングシート(30cm四方)を敷き、麺をほぐし入れて全体に広げる。麺の上に1を広げ入れ、あいているところにトマト、にら、とうもろこし、もやしをのせ、せいろからはみ出したシートを内側に折り込み、ふたをする。
3. せいろで蒸す。鍋に湯を沸かして2をのせ、中火で8分蒸す。
4. 仕上げる。肉の色が完全に変わったらごま油を回しかけ、全体をよく混ぜ合わせる。器に盛り、好みで花椒をふる。


せいろ愛用歴は約30年という料理家の中川たまさん。「蒸気で食材をやさしく包み込むせいろ。うまみを閉じ込めつつ、まんべんなく火が通るので、食材本来の持ち味が引き出され、シンプルな味つけでも驚くほどおいしく仕上がります。少しぐらい加熱時間をオーバーしても失敗せず、セットしたら、ほぼほったらかしでOKなのも、うれしいポイント。また、せいろ自体が器になり、愛らしい形や木の香りにも気分が上がりますよ」

  • 中川たま

    中川たま さん (なかがわ・たま)

    料理家

    季節のハーブやフルーツを使ったセンスあふれる料理と、ナチュラルなライフスタイルが人気。著者に『せいろで日々ごはん』など。

『クロワッサン』1147号より

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