京都の喧騒から離れて静かな時を過ごす。深呼吸したくなる大原へ
里山の自然と寺院に触れる、大原。中心部から北東へ足を延ばせば、呼吸と心がこんなに整う。
撮影・渡部健五(「三千院」の桜、「宝泉院」以外) イラストレーション・網中いづる 構成&文・中岡愛子
ちょっと立ち寄り。
寂光院(じゃっこういん)
穏やかな空気漂う、平家物語に登場する尼寺。
594年、聖徳太子が父・用明天皇の菩提を弔うために創建した天台宗の尼寺。本堂まで緩やかな階段を上ると、境内には後白河法皇に歌で詠まれた名木・みぎわの桜。「しば漬発祥の地」としても知られ、毎年9月21日に「しば漬法要」が行われる。
◆京都市左京区大原草生町676
TEL.075・744・3341
開門9時〜17時(12月〜2月は9時〜16時30分) 拝観料600円
宝泉院
「立ち去りがたい」という意味の名を持つ額縁庭園。
客殿の鴨居、柱をフレームに見立てて鑑賞する額縁庭園「盤桓園(ばんかんえん)」で有名。近江富士をかたどったとされる樹齢700年を超える壮大な五葉の松のほか、春には里桜が彩りを添え、いつも以上に立ち去りがたくなる。
◆京都市左京区大原勝林院町187
TEL.075・744・2409
開館9時〜17時(受付終了16時30分) 拝観料900円(茶菓付き)
一陽舎
ゆず畑に囲まれて、大原野菜のせいろランチを。
2023年10月オープン。丘の上のしば漬倉庫跡を改装し、「地元の人にも景色がいいと驚かれます」と店主の森口貴元さん。人気の「お野菜のせいろ蒸し 若鶏の西京焼き膳」1,700円は赤紫蘇ソーダと(セットで2,000円)。
◆京都市左京区大原来迎院町337
TEL.075・746・6588
営業時間:11時〜17時(LO16時30分) 水曜休+不定休
一陽舎カレー1,400円(ドリンクセット1,700円)も。
『クロワッサン』1137号より
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