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【鹿ヶ谷】何度訪れても感動がある心躍る京都の名所とその周辺を歩く

華やかな都をどりに、花に彩られる庭、今しか見られないアートまで。この春ならではの京都の名所と、ともに巡りたい立ち寄りスポットを案内します。

撮影・福森クニヒロ 構成&文・大和まこ

鹿ヶ谷(ししがたに)|特別公開の寺院にて、椿の花と襖絵を鑑賞する

霊鑑寺

可憐に雅に咲く椿に浸る春のひととき

順々に咲いていく椿の花。庭園入り口にはそのとき咲く椿を使ったフォトスポットも。
順々に咲いていく椿の花。庭園入り口にはそのとき咲く椿を使ったフォトスポットも。
哲学の道から東の山へ入ったあたりにひっそりと。樹齢350年を超える高雄楓など紅葉も美しく、秋にも特別公開が行われている。
哲学の道から東の山へ入ったあたりにひっそりと。樹齢350年を超える高雄楓など紅葉も美しく、秋にも特別公開が行われている。

承応3(1654)年、後水尾天皇の皇女・多利宮が創建した尼門跡寺院。大文字山の麓にあることから、谷の御所とも呼ばれる。

境内に数多くの椿が植えられているのは、後水尾天皇が椿を好んだことから。樹齢400年で時の帝も愛でたという真っ赤な日光椿から、ピンクの花びらが一枚ずつ散った姿も美しい散椿、大輪の白牡丹椿、舞鶴椿など、花の色や趣も様々な椿は実に100種類以上。

通常は非公開の寺院ながら、椿が咲く3月から4月にかけては特別公開が行われる。

書院では狩野派の作と伝わる障壁画「四季花鳥図」に加え、江戸11代将軍・徳川家斉が贈ったとされる360年前の雛人形も今年初公開。本堂の「如意輪観音像」など見どころの多い密やかな尼寺だ。

京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町12
TEL.075・771・4040
通常非公開 「霊鑑寺 春の特別公開」3月20日(木・祝)〜4月13日(日)
10時〜16時30分(最終入場16時)
期間中無休
拝観料800円。
京都市バス32系統上「宮ノ前町」より徒歩3分。

法然院

現代的な枯山水と襖絵を眺めに

「桐に竹図」「槙に海棠図」の襖絵。後西天皇の皇女の御殿を伏見から法然院の方丈に移築した。
「桐に竹図」「槙に海棠図」の襖絵。後西天皇の皇女の御殿を伏見から法然院の方丈に移築した。
茅葺き屋根の山門も法然院を代表する眺め。苔むし始めた屋根に侘び寂びを感じる。
茅葺き屋根の山門も法然院を代表する眺め。苔むし始めた屋根に侘び寂びを感じる。

東山三十六峰に抱かれてひっそりある法然院は、法然上人にゆかりある古刹。折々の紋様が描かれる白砂壇で知られる。山門の先に現れる白砂壇は水を表し、その間を通ることで心身が清められ、浄域へ入ることができるのだ。

公開されるのは「伽藍内特別公開」の期間のみの「Empty River Garden」。
公開されるのは「伽藍内特別公開」の期間のみの「Empty River Garden」。

境内に咲く椿が見ごろを迎える4月初旬には、通常非公開の伽藍の特別公開が行われる。

本尊の阿弥陀如来坐像、桃山時代の狩野光信筆の襖絵などとともに注目を集めるのがアメリカ出身の作庭家、マーク・ピーター・キーンによる「Empty River Garden/空の川」。三銘椿が並ぶ庭をモダンに仕立て、白砂に炭で川を描いた枯山水もまた、落ちる椿の花とのコントラストが美しい。

京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30
TEL.075・771・2420
6時〜16時
無休
入山料無料。
「春季伽藍内特別公開」毎年4月1日〜7日。
文化財保存協力費800円。
京都市バス32系統「南田町」より徒歩5分。

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