葛飾北斎が生きた江戸の浮世にタイムトリップ!「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」
撮影・文 Momo*Kinari
7つのゾーンでさまざまな北斎を“体感”!
葛飾北斎は、江戸時代の後期に活躍していた浮世絵師。その名は日本だけにとどまらず、世界中に知れ渡っています。
「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」では、北斎が浮世絵を描く際に見てきた景色を、臨場感のある映像や音、振動とともに追体験できます。
最初のセクション「Prologue -葛飾北斎の多面性-」では、葛飾北斎とはどんな人物なのか、「冨嶽三十六景」をはじめとする著名な作品について、年表とともに細かくパネルで紹介。
90歳で絶筆するまでに3万点を超える作品を残した北斎を「アーティスト」「マルチクリエイター」「インフルエンサー」「イノベーター」と表し、さまざまな才能を持つ稀有なキャラクターについても解説しています。作品を知っていても人物像までは……という人にとっても、ぐっと興味が深まるセクションです。
江戸の灯りを竹あかりで再現する「光の部屋」
江戸時代は、ロウソクや行灯などの灯りのもとで浮世絵を眺めていたといいます。
「光の部屋」では、当時のゆらめく光を竹あかりで再現。ゆらゆらと変化する明るさのもとで、和紙の厚みある質感や空摺りの繊細な立体感など、浮世絵の繊細なディテールを観賞します。
あの有名な作品を体で感じる「大地の部屋」
触覚提示技術を活用した床型デバイスが仕込まれた「大地の部屋」。歩くと振動と映像とを連動させ、北斎の有名な作品「冨嶽三十六景」のなかに入り込んだかのような感覚を体験できます。
また、壁面の浮世絵の映像に合わせて、足元の映像も変わっていくところにも注目。水たまり、砂浜、雪の上など次々に映像が変わり、歩き出すと波紋が広がったり亀裂が走ったりと、実際に絵の中の大地を踏みしめているような臨場感にドキドキ。
富嶽三十六景を“風”で演出する「風の部屋」
北斎の人生に欠かせないのは「旅」。
ひと所に居着くことを嫌った北斎は、木更津、甲州、東海道を上り、名古屋、大阪、伊勢、紀州、吉野まで足を伸ばしたといわれています。
旅は一度では終わらず、訪れる場所や季節を変えながら何度も楽しんでいたとか。「風の部屋」では、そんな北斎の足跡を追体験することができます。
最先端技術で細部まで再現したレプリカ作品
最終セクション「Epilogue -MasterReplica-」では、最先端の画像処理技術で制作された名画のマスターレプリカを展示。拡大鏡で覗き込むと、絵の筆致から和紙の繊維の1本1本まで、「目で触る」ようなリアリティを体感。その緻密な再現力に、ただただ圧倒されるばかり。
ギフトショップには北斎グッズも充実
鑑賞後は、ここでしか手に入らない北斎グッズを取り揃えているギフトショップへ。
ジャパニーズクラフトジンを手掛ける「深川蒸留所」や「WACKO MARIA」とのコラボアロハシャツなど、日本のクラフトマンシップを感じさせるアイテムもチェックして。
通常の絵画展とは異なる、ユニークな展覧会。北斎の浮世絵の世界を全身で体験して。
「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」
開催期間:~6月1日(日)
会場:東京都渋谷区道玄坂1-2-3 東急プラザ渋谷3F
開催時間:11時〜20時(最終入館時間は19時10分)
チケット料金:一般:3,500円、高校生・専門学生・大学生:2,200円 、小学生・中学生:1,500円、未就学児:無料
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