ひよこ豆とラムのトマト煮【荻野恭子さんのおいしいトマト煮込み】
撮影・黒川ひろみ スタイリング・矢口紀子 構成&文・堀越和幸
料理研究家の荻野恭子さんはこれまでに世界65カ国以上を訪れて、現地の主婦やシェフに料理を学んできた。
「トマト料理はどの国でも人気。トマトにはグルタミン酸という旨み成分があるから、料理がおいしくなります」
中でも今回紹介してくれたのは各国の家庭で作られている定番煮込み料理。
「肉や魚のタンパク質を1つ、それに2〜3種の野菜を一緒にして煮込むというごくシンプルなものです」
ポイントはスパイスと塩の扱いだ。
「スパイスはすべてだと大変なので、料理の個性が表れる最低限のものを選びました。肉魚には塩で下味をつけて加熱します。煮込んでそれぞれの食材からコクが出たら、最後に味見しながら少量の塩で調えてください」
[トマトペースト]でひよこ豆とラムのトマト煮(トルコ)
トルコでは夏の終わりになると〝サルチャ〟と呼ばれるトマトの発酵調味料を作る。この時季のトマトは安く、
「どの家庭でも大量に作って、いろいろな料理に応用します」(荻野さん)
中でもひよこ豆とラムの煮込みはトルコの人たちにとって定番中の定番だ。
「トマトペースト、にんにく、唐辛子を炒め煮すると即席サルチャができます。豆はインゲン豆もよく合います」
【材料(2人分)】
ラムもも肉 200g
ゆでひよこ豆 100g
玉ねぎ 1/4個
オリーブ油 大さじ1
塩 小さじ1/2
A[トマトペースト 大さじ2、粉唐辛子 少々、おろしにんにく 小さじ1]
【作り方】
1.玉ねぎは角切り、ラム肉は一口大に切って塩少々をまぶす。
2.鍋にオリーブ油、A、玉ねぎを入れて中火でしんなりするまで炒め、ラム肉、ひよこ豆を加え、肉に火が通るまで炒める。
3.水1カップを加え13分ほど煮、残りの塩で調える。
『クロワッサン』1129号より
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