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カリフォルニア料理の美味しさを知り、全米から人が集まる注目のレストランも堪能。

アメリカ・カリフォルニアのコーストラインには、一度は訪れたい魅力的なスポットが満載。サンフランシスコを起点にロサンゼルスまで南下していきながら、各地で出合った素晴らしいグルメや最高のホテル、美酒が体験できるワイナリーなどを、シリーズでご紹介いたします。

写真・Max Whittaker、斎藤理子 文・斎藤理子

サンフランシスコからロサンゼルスまで、カリフォルニアのベストを楽しむリュクスな旅。

カリフォルニア料理の美味しさを知り、全米から人が集まる注目のレストランも堪能。

カリフォルニア料理の美味しさを知り、全米から人が集まる注目のレストランも堪能。

今やナパやソノマに並ぶ勢いのワインカントリーへ。カリフォルニアらしい広大なワイナリーでのティスティングはもちろん、名所旧跡や観光アトラクションが点在しているサン・ルイス・オピスポ・カウンティ(SLO)は見どころが満載。今回はレストランを中心に紹介します。

気持ち良いガーデンテラスで味わう、魅力的なカリフォルニア料理の数々。

雄大な崖が連なるサン・ルイス・オピスポ・カウンティの海岸線。その中程の崖の上にある『ラグド・ポイント・レストラン(Ragged Point restaurant)』は、気軽に美味しいカリフォルニア料理を楽しめる店として、カリフォルニアハイウェイ1号線ドライブの途中でぜひ立ち寄りたいレストランです。

全面ガラス張りの室内テーブルも素敵ですが、なんといってもおすすめは、カリフォルニアの陽光が降り注ぎ太平洋を望むことができる美しい庭での食事。時間をたっぷりととってくつろぎたい空間です。地元産の新鮮な食材を使い、脂を控えめに軽やかに仕上げたカリフォルニア料理は、どれを選んでもハズレなし。疲れていたら優しい味わいと多彩な野菜のサラダやタコス、お腹がペコペコならバーガーやステーキでしっかりと、と選択肢が色々とあるのも魅力です。

『ラグド・ポイント・レストラン』は、全室オーシャンビューの客室を備えたホテルや、エスプレッソバー、ベーカリーなどもあり、目的に応じた使い分けができます。ゆっくりとくつろぐのがベストだけど、時間がなければドライブの途中にここでコーヒーやスイーツを買って、ガーデンテラスで休憩するだけでも立ち寄る価値があります。

地中海サラダ23ドル。ミックスグリーンやひよこ豆のサラダに、中東風のスパイスでマリネしたエビをグリルしてトッピング。
地中海サラダ23ドル。ミックスグリーンやひよこ豆のサラダに、中東風のスパイスでマリネしたエビをグリルしてトッピング。
ラグド・ポイント・バーガー24ドル。地元産和牛のパテ、自家製バンズ、レタス、トマト、オニオンと自家製ピクルス。チーズは追加で2ドル。ベーコン、アボカド、玉子も追加できる。
ラグド・ポイント・バーガー24ドル。地元産和牛のパテ、自家製バンズ、レタス、トマト、オニオンと自家製ピクルス。チーズは追加で2ドル。ベーコン、アボカド、玉子も追加できる。
ニュー・イングランド・クラムチャウダー9ドル。濃厚なアサリの出汁とベーコンの旨みがクリーミーなスープにしっかりと溶け込んでいで、身体に染み渡る。
ニュー・イングランド・クラムチャウダー9ドル。濃厚なアサリの出汁とベーコンの旨みがクリーミーなスープにしっかりと溶け込んでいで、身体に染み渡る。
クラブ・ケーキ19ドル。つなぎはほんの少しで蟹の身がぎっしり詰まった、この店のシグネチャーディッシュのひとつ。ケイジャン風味のレムラードソースと、コーンとブラックビーンのサルサと共に。
クラブ・ケーキ19ドル。つなぎはほんの少しで蟹の身がぎっしり詰まった、この店のシグネチャーディッシュのひとつ。ケイジャン風味のレムラードソースと、コーンとブラックビーンのサルサと共に。
ストリート・タコス15ドル。グリルした牛肉に、玉ねぎ、コリアンダー、チーズを乗せたソフトシェルのタコス。
ストリート・タコス15ドル。グリルした牛肉に、玉ねぎ、コリアンダー、チーズを乗せたソフトシェルのタコス。
気持ちの良いテラス席。眼下には太平洋が広がる。
気持ちの良いテラス席。眼下には太平洋が広がる。
室内のテーブル席は全体がガラス張りで明るく開放的。朝食午前8時〜11時、昼食12時〜16時、夕食17時〜20時。エスプレッソバーもあり、飲み物と軽食も可(8時〜15時30分。営業時間は季節によって異なる)。
室内のテーブル席は全体がガラス張りで明るく開放的。朝食午前8時〜11時、昼食12時〜16時、夕食17時〜20時。エスプレッソバーもあり、飲み物と軽食も可(8時〜15時30分。営業時間は季節によって異なる)。
地中海サラダ23ドル。ミックスグリーンやひよこ豆のサラダに、中東風のスパイスでマリネしたエビをグリルしてトッピング。
ラグド・ポイント・バーガー24ドル。地元産和牛のパテ、自家製バンズ、レタス、トマト、オニオンと自家製ピクルス。チーズは追加で2ドル。ベーコン、アボカド、玉子も追加できる。
ニュー・イングランド・クラムチャウダー9ドル。濃厚なアサリの出汁とベーコンの旨みがクリーミーなスープにしっかりと溶け込んでいで、身体に染み渡る。
クラブ・ケーキ19ドル。つなぎはほんの少しで蟹の身がぎっしり詰まった、この店のシグネチャーディッシュのひとつ。ケイジャン風味のレムラードソースと、コーンとブラックビーンのサルサと共に。
ストリート・タコス15ドル。グリルした牛肉に、玉ねぎ、コリアンダー、チーズを乗せたソフトシェルのタコス。
気持ちの良いテラス席。眼下には太平洋が広がる。
室内のテーブル席は全体がガラス張りで明るく開放的。朝食午前8時〜11時、昼食12時〜16時、夕食17時〜20時。エスプレッソバーもあり、飲み物と軽食も可(8時〜15時30分。営業時間は季節によって異なる)。

ラグド・ポイント・レストラン(Ragged Point Restaurant)
https://www.raggedpointinn.com/restaurant

ワインカウンティの中心地パソ・ロブレスで、極上のカリフォルニア・フレンチを体験。

ワインの街、パソ・ロブレスの中心地に2019年にオープンした『レ・プティ・カナイル(Les petites Canailles)』は、その味の素晴らしさで、今カリフォルニアで最も注目を集めているレストランのひとつです。オーナーシェフのジュリアン・アセオさんはフランス南西部リボルヌ出身。ワイン醸造家の父親と共にパソ・ロブレスに移住し、父親はこの地域でも著名なワインメーカーの先駆者となりました。

アセオシェフは16歳でボルドーに渡り、料理修行をスタート。数々の名レストランで研鑽を積み、ジョエル・ロブションのスーシェフなどを勤めたのち帰米。さらにキャリアを積むうちに、故郷のパソ・ロブレスで自身のレストランを開くことを決意したそうです。星はまだないものの、ミシュランガイドの掲載店として数々のメディアに取り上げられるまでになりました。

ジュリアン・アセオシェフ。妻で、ビジネスパートナーでもあるコートニーさんと居心地の良いレストランを営む。
ジュリアン・アセオシェフ。妻で、ビジネスパートナーでもあるコートニーさんと居心地の良いレストランを営む。
店名の『レ・プティ・カナイル』は「小さな悪党」という意味。シェフの3人の子供たちに敬意を表して名付けたのだそう。
店名の『レ・プティ・カナイル』は「小さな悪党」という意味。シェフの3人の子供たちに敬意を表して名付けたのだそう。
カジュアルでくつろいだ雰囲気の店内で、とびきり美味しい料理とパソ・ロブレス産やフランス産の厳選されたワインが楽しめる。
カジュアルでくつろいだ雰囲気の店内で、とびきり美味しい料理とパソ・ロブレス産やフランス産の厳選されたワインが楽しめる。
ジュリアン・アセオシェフ。妻で、ビジネスパートナーでもあるコートニーさんと居心地の良いレストランを営む。
店名の『レ・プティ・カナイル』は「小さな悪党」という意味。シェフの3人の子供たちに敬意を表して名付けたのだそう。
カジュアルでくつろいだ雰囲気の店内で、とびきり美味しい料理とパソ・ロブレス産やフランス産の厳選されたワインが楽しめる。

フランス料理をベースに、カリフォルニア料理の軽やかさを取り入れたジュリアンシェフの料理。味わい深いのに軽やかなソースで素材の良さが引き立ち、美味な一皿に仕立てられます。メニューは5皿のおまかせコースとアラカルトですが、初めてならぜひ “Trust Us(私たちを信頼して)” と名t付けられたおまかせを。その名の通り、シェフの自信作が次々と登場する “信頼できる” コースです。どの料理も、きちんとした修行に裏付けされた確かな技術と食材に対するセンスの良さが際立ち、シェフの実力を堪能できて満ち足りた気持ちになります。

ワシントン州北西部ピュージェット・サウンド産生牡蠣。カフィア・ライム・オイル。カフィア(こぶみかん)の風味と程よい酸味のミニョレット(ヴィネグレットソース)が、身が引き締まった牡蠣にベストマッチ。
ワシントン州北西部ピュージェット・サウンド産生牡蠣。カフィア・ライム・オイル。カフィア(こぶみかん)の風味と程よい酸味のミニョレット(ヴィネグレットソース)が、身が引き締まった牡蠣にベストマッチ。
サーフサイド・トマト・タルト。サフラン・サバイヨン添え。
サーフサイド・トマト・タルト。サフラン・サバイヨン添え。
近海産銀鱈のソテー。魚介の出汁が効いたソースが極上の味わい。脂ののった銀鱈の食感と味わいを引き立てる。
近海産銀鱈のソテー。魚介の出汁が効いたソースが極上の味わい。脂ののった銀鱈の食感と味わいを引き立てる。
地鶏胸肉のロースト クリスピーな鶏皮添え。低温調理法で仕上げた胸肉はしっとりジューシー。こちらのソースもまた奥深く非常に美味。
地鶏胸肉のロースト クリスピーな鶏皮添え。低温調理法で仕上げた胸肉はしっとりジューシー。こちらのソースもまた奥深く非常に美味。
鹿のロインのステーキ クランベリーソース。クリスピー・シャロット添え。鹿肉は箸で切れるほどの柔らかさと濃厚な旨味。
鹿のロインのステーキ クランベリーソース。クリスピー・シャロット添え。鹿肉は箸で切れるほどの柔らかさと濃厚な旨味。
アップル・クランブルとバニラアイスクリーム。ブラウンバターを使い丁寧に仕上げたクランブルとリンゴは最強の組み合わせ。おまかせコース108ドル。ワインペアリング90ドル。
アップル・クランブルとバニラアイスクリーム。ブラウンバターを使い丁寧に仕上げたクランブルとリンゴは最強の組み合わせ。おまかせコース108ドル。ワインペアリング90ドル。
ワシントン州北西部ピュージェット・サウンド産生牡蠣。カフィア・ライム・オイル。カフィア(こぶみかん)の風味と程よい酸味のミニョレット(ヴィネグレットソース)が、身が引き締まった牡蠣にベストマッチ。
サーフサイド・トマト・タルト。サフラン・サバイヨン添え。
近海産銀鱈のソテー。魚介の出汁が効いたソースが極上の味わい。脂ののった銀鱈の食感と味わいを引き立てる。
地鶏胸肉のロースト クリスピーな鶏皮添え。低温調理法で仕上げた胸肉はしっとりジューシー。こちらのソースもまた奥深く非常に美味。
鹿のロインのステーキ クランベリーソース。クリスピー・シャロット添え。鹿肉は箸で切れるほどの柔らかさと濃厚な旨味。
アップル・クランブルとバニラアイスクリーム。ブラウンバターを使い丁寧に仕上げたクランブルとリンゴは最強の組み合わせ。おまかせコース108ドル。ワインペアリング90ドル。

レ・プティ・カナイル(Les petites Canailles)
https://www.lpcrestaurant.com

満ち足りた1日の最後を飾る、宝石箱のような光の屋外芸術。

サン・ルイス・オピスポ・カウンティのワイナリーやレストランを堪能した1日の最後におすすめなのが、パソ・ロブレスの丘にある『センソリオ(Sensorio)』という、光の没入型屋外芸術です。最初に出迎えてくれるのは、世界的アーティストのブルース・マンロによる、光ファイバーで輝く10万個以上の球体が丘を埋め尽くす「光のフィールド(Field of Light)」です。溢れるような光の中の遊歩道を歩いていると、幻想的な雰囲気に溶け込んでいくような気分に。別世界が体験できます。

展示は7種類あり、道順に従って歩いていけばすべてが見学できるようになっています。
アーティスト集団HYBYCOZOによる「ディメンション(DEMENSION)」は、心地よい音楽とのコラボと共に、金属彫刻の中に仕込まれた光ファイバーがさまざまな影やパターンを生み出す視聴覚体験。自分の影すらも芸術作品の一部になり、不思議な感覚におそわれます。

果てしなく続く幻想的な「光のフィールド(Field of Light)」。花のように見えるライトは全て、92枚のソーラーパネルで駆動される光ファイバーシステム。
果てしなく続く幻想的な「光のフィールド(Field of Light)」。花のように見えるライトは全て、92枚のソーラーパネルで駆動される光ファイバーシステム。
アーティスト集団HYBYCOZOによる《ディメンション(DEMENSION)》。 ゆっくりと回転する金属彫刻の中の光の色は刻々と変わり、さまざまなパターンの美しい影を生み出す。
アーティスト集団HYBYCOZOによる《ディメンション(DEMENSION)》。 ゆっくりと回転する金属彫刻の中の光の色は刻々と変わり、さまざまなパターンの美しい影を生み出す。
遥か彼方まで広がる光の芸術。オールアクセスパス65ドル。営業時間は毎月変わるのでホームページでチェック。
遥か彼方まで広がる光の芸術。オールアクセスパス65ドル。営業時間は毎月変わるのでホームページでチェック。
果てしなく続く幻想的な「光のフィールド(Field of Light)」。花のように見えるライトは全て、92枚のソーラーパネルで駆動される光ファイバーシステム。
アーティスト集団HYBYCOZOによる《ディメンション(DEMENSION)》。 ゆっくりと回転する金属彫刻の中の光の色は刻々と変わり、さまざまなパターンの美しい影を生み出す。
遥か彼方まで広がる光の芸術。オールアクセスパス65ドル。営業時間は毎月変わるのでホームページでチェック。

センソリオ(Sensorio)
https://sensoriopaso.com

【協力】
カリフォルニア観光局

Visit California
https://www.visitcalifornia.com/jp/

サン・ルイス・オビスポ観光局
Visit SLO CAL
https://www.slocal.com

  • 斎藤理子

    斎藤理子 さん (さいとう・りこ)

    フードジャーナリスト

    雑誌編集者を経てロンドンなど海外に長年住み、その間世界各国を食べ歩く。現在は国内外の生産者から三つ星シェフ、立ち飲みまで広く取材し執筆。著書に「イギリスを食べつくす」(主婦の友社)、「隣人たちのブリティッシュスタイル」(NHK出版)など。編著に『アル・ケッチァーノ』奥田政行シェフの連載をまとめた「田舎のリストランテ頑張る」(マガジンハウス)。2011年英国政府観光庁メディアアワード受賞。やまがた特命観光・つや姫大使。

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