くらし

同じ味を食べ続けるのは、飽きるから。人気料理家の技ありレシピで、ワンランク上の作り置き。【編集部こぼれ話】

2月10日発売の『クロワッサン』1063号「野菜たっぷり! 献立に困らない!作り置きレシピ。」特集号のこぼれ話をお届けします。

「作り置き」は、忙しい毎日に欠かせない存在。でも、同じ味のものを食べ続けるのは、ちょっと飽きてしまうということも。上級者は、作り置きを上手にアレンジしています。今回の特集は、そこに注目してみました。

上田淳子さんに教えてもらったのは「和え物」。日本食ならではの野菜の食べ方で、誰もがよく作っているけれど、とびきりの味にはなかなかならないもの。

「料理屋さんの和え物は、なぜかとてもおいしいですよね。それは、上手に茹でているから。野菜によって茹で方も下ごしらえの仕方も違います。このポイントをきちんと押さえておけば、どんな味付けをしてもおいしく仕上がります」(上田さん)

たとえば小松菜。茹でて水にさらしがちだが、味も抜けるし色も落ちる。さっと茹でて盆ざるに上げ、そのまま広げて冷ます「おかあげ」という方法がベスト。

同じやり方で、にんじんやもやしも、びっくりするほどしゃきっと茹で上がります。逆に、火が通りやすい薄切りの大根は、水に取って冷まし、ギュッと水気を絞ります。この状態で準備しておき、食卓に出す直前で和えれば、おいしい一品が出来上がり。味付けしない「作り置き」の基本です。

にんじんは盆ざるにあげて、広げて冷ます。小松菜も同様。(撮影・青木和義)
小松菜とえのきのナムル。和え衣は、どんな野菜にも応用可。(撮影・青木和義)

1週間くらい日持ちさせるなら、もうひと工夫した「作り置き」を。真藤舞衣子さんが提案するのは、塩漬け、酢漬け、ドライで保存する方法。

塩漬けした白菜は、発酵させることで酸味と新しいうまみが生まれます。酢漬けにした切り干し大根は、食物繊維と酢の力で腸活にもなる優れもの。
いくら体によくても、同じ味の煮物を食べ続けるのはつらいけど、まったく違う料理に展開できるのがうれしいところ。ミニトマトは低温のオーブンで、きのこは天日で、それぞれ乾燥させるとうまみが凝縮されて生よりぐっとおいしくなる。

切り干し大根のピクルスとツナの和え麺。簡単、ヘルシー。(撮影・吉澤健太)
セミドライトマトとオイルサーディンの炊き込みご飯。生のトマトだと水加減が難しいが、これなら手軽に作れる。(撮影・吉澤健太)

こんな作り置きが冷蔵庫にあれば、今日は何にしようかと考えるのも楽しみに。
「アレンジに手間がかかっては意味がないですから、本当に簡単なレシピをご紹介しました。生の野菜にはない味わいをぜひ体験してみてください」(真藤さん)

(編集H)

2月10日発売の『クロワッサン』最新号は「野菜たっぷり! 献立に困らない! 作り置きレシピ。」

野菜を買ってきたら、塩漬けや 甘酢漬けなど、ほんのひと手間をかけて作り置きを。冷蔵庫にあるだけで忙しい毎日の味方なってくれる野菜の作り置きレシピを、アレンジ料理と合わせて紹介。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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