おうち時間が長くなり、光熱費も増える傾向がある。電気もガスも自由化されたが、以前のままにしている家庭も多いだろう。
丸山さんは、「新電力に見直せば、電気代が安くなる場合があります。私は『HISでんき』で契約をしていて、東京電力より5%安くなりました。比較サイトから自分の居住地域で使える新電力を探して、乗り換えを検討しましょう」と言う。
まず、現在の使用量などを入力して、比較サイトでシミュレーションしてみよう。乗り換える際は、新電力会社のホームページでも再度シミュレーションして確認を。
八ツ井さんは、「使用電力量は季節により変動するので、できれば毎月の使用量を入力できるサイトのほうが、わが家の使い方に合った会社を選ぶことができます」と言う。
新電力に乗り換える際の注意点は、料金体系が変動タイプでないものを選ぶこと、解約するときに一定の解約できない期間がある、解約時には違約金があるなどのペナルティがないかどうか確認すること、キャンペーンで最初の1~2年は安く見えるように設定されている場合もあるので、3年目以降の料金で比べることなど。
「『ENEOSでんき』はガソリン代の割引があるし、電気とガスをまとめて契約すると割引がある会社なども魅力です。私はポイントで還元される会社よりズバッと値引きしてくれる会社を選びました」(丸山さん)
光熱費については、暮らしのなかで心がける節約ポイントがいくつかある。八ツ井さんと丸山さんが口を揃えるのは、「保温に電気代をかけないこと」。
炊飯器でご飯を炊いたら保温せず、小分けにして冷蔵や冷凍で保存して、食べるときに温める。電気ポットを使わず、その都度必要な分を沸かす。トイレの暖房便座も家にいるときだけ入れるか、切ってしまって100均の便座シートを貼る。ウォーターサーバーも温水は切るなど。
いちばん熱が出て行きやすい窓にしっかりカーテンをかける、暖める範囲を仕切りやカーテンなどで区切る、家族でひとつの部屋で過ごすなどを心がけると暖房効率が上がる。
20年以上使っている家電は、買い替えをすると使う電力量が減って、節電になる。
「東京都では、設置済みの冷蔵庫、エアコン、給湯器を省エネ性能の高いものに買い替えて申請すると、『東京ゼロエミポイント』がもらえます。
今年3月末まで実施中で、商品券などと交換できるポイントが最高2万1000円分受け取れます。また、蛍光灯をLEDに買い替えると、使用電気量を半分くらいに減らせます」(丸山さん)