いま大人気のスパイスカレー。新しいお店も次々にオープンしていますね。
ブームの火付け役になったのが、南インド料理専門店「エリックサウス」。東京は八重洲、神宮前、高円寺、東京ガーデンテラス、虎ノ門ヒルズにそれぞれ雰囲気の違うお店があります。
その「エリックサウス」全店を仕切る総料理長の稲田俊輔さんに、今回、本格スパイスカレーの作り方を教えていただきました。
カレーに関しては、自分もそれなりにいろいろやってきました。インドで使われているバターオイルの一種「ギー」をわざわざ使ったり、玉ねぎを飴色になるまで炒めたり。そして長時間煮込んだり。
でも、稲田さんによると、そんな必要は全然ないらしいのです。
「南インドのカレーは、あっさりしています。煮込むというより炒める工程のほうがむしろ大事。だから、フライパンで作ります」
本格インドカレーといえば、とにかく煮込まないと、と思い込んでいたので、これには驚きました。
そしてさらに衝撃だったのは、スパイスは4つだけでいい、ということ。たくさんのスパイスを使わないと本格インドカレーは作れないと思っていたし、最近はそれも面倒くさいので、輸入食材店で売っている、いわゆる「カレー粉」を使ってごまかしていたのですが。
「カレー粉として売られているものは、ちょっと辛みが強いです。カレーは本来、スパイスの豊かな香りを楽しむための料理。辛みのないスパイスが多いほうが、本場の味に近づきます」