「初めて食べた時はびっくりしました。今までに全く味わったことのないジャムだったんです」
モデルの花衣さんがそう評するのが〈torajam〉。京都のジャム職人、いのはらしほさんが作るジャムだ。
「数年前、京都の古道具市に出店した友人を手伝うために、現地に滞在していた時期があって。その時に京都在住の人から教えてもらったのが出合いです。北白川のお店兼工房を訪ねたんですが、光が差し込むきれいな空間でした」
季節の果物にハーブやスパイス、リキュールなどを組み合わせて作られる〈torajam〉。マーマレードに生姜を使ったり、“杏とアマレット”“桃とミント”など、ほかにはない味わいが魅力だ。
「組み合わせのセンスが絶妙で、本当に幸せになる味です。パンにつけるのはもちろん、そのまま食べてもおいしい。私は残りが少なくなってくるとスプーンでひと匙ずつ、大切にすくって食べています。手みやげにする時は、大人数向けというより、友人などに『おいしいからぜひ食べてみて』という気持ちを込めて渡すことが多いですね。何種類かのジャムの中から選ぶのも楽しいし、いのはらさん自身による手描きのイラストのパッケージも可愛いんです」
モデルとして活躍すると同時に陶芸作家の顔も持つ花衣さん。「なんでもないけれど美しいもの」をテーマに、〈aardekleur(アアルデクリュー)〉のブランド名で器などを販売している。