2019年の流行語大賞にもノミネートされた「サブスクリプション(サブスク)」。ここ数年で一気に広まった印象があるが、「実は昔からあるサービス」と、スマホジャーナリストの石川温さん。
「言語的には定期購読という意味があり、以前からある新聞や雑誌の定期購読もサブスクの一種です。最近は一般的に“使い放題”というニュアンスが加わったことでトレンドとなっています。もっともなじみがあるのは『アマゾン プライム・ビデオ』や『ネットフリックス』『アップルミュージック』などのデジタルコンテンツサービスでしょう。月額で動画や音楽が見放題、聴き放題になる配信サービスの人気とともに、サブスクが生活に浸透してきました」
洋服や家具などの分野でもサブスクが注目され、さらに花や化粧品、食材が定額制でボックスに詰められて届く新サービスも。
「買うより借りるほうが得といった“お得感”だけでなく、きれいな花やおいしいビール、こだわりの食材が届くなど“満足感”の高いサービスも増えています。ロボット掃除機のような高額家電を試してから購入できたり、パソコンのソフトウェアが常に最新状態にアップデートされるなどのサブスクサービスはよくできていて、消費者にもうれしい仕組みですね」
モノを買わない時代、使いたい時だけ使えれば充分といった時代性に合い、サブスクと並んでシェアリングも人気だ。車や自転車のほか、旅や家にも広まっている。
「シェアリングもサブスクもサービスがさらに工夫され、ますます欠かせなくなるでしょうね。2つのサービスのセットでの申し込みや携帯電話料金との同時決済など、新たな動きも始まっています」