くらし

【クロワッさんぽ】感嘆の声が上がる、大人の京都・苔旅を提案!

暮らしに役立つ知恵が見つかる、心を満たす体験ができる……そんな大人のための旅やおでかけを提案する「クロワッさんぽ」。今回は「京都」へ美しい苔のお庭を求めてお散歩。京都の寺院が好きすぎるクロワッサンオンラインエディターがレポートします。

今回、京都を歩いたのは……。

ユリ
『クロワッサン オンライン』エディター。人生はじめてのひとり旅先が京都。そこで京都のお寺の美しさ、洗練された庭に衝撃を受けてから、1年に1~2回は必ず訪れるほどハマる。次は冬の京都に行ってみたい。

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京都の寺院の庭の偏差値の高さったら……!

と、いきなり太文字にしちゃうくらい、京都のお寺の庭が大好きです。
私的に惹かれるポイントは、自然と文化が融合しているところ。
豊かな緑の中に、こだわり抜かれた木や石の配置、砂を水面に見立てた枯山水。そこに作庭家の遊び心も加わり、和一辺倒ではなく、モダンでデザイン性も感じられます。
その研ぎ澄まされた世界観の中、静寂に身を委ねられる時もあれば、そのあしらいに興奮したりと、感情がフル回転。

観ているだけ心が満ち足りることがあるなんて。と、どハマりしてしまいました。
作庭家・重森三玲の庭を巡ったり、苔が素敵な寺院があると聞けば、1時間くらいバスに揺られることも。

そういえば、最近お庭巡りしてないな〜……と思っていたところで、タイミングが合い、葉が色づきはじめた京都に訪れました。

11月初旬、紅葉は3割程度でした。常寂光寺・多宝塔。

今回の散歩のテーマはもちろん“苔の庭”。
苔が素敵だと聞いた&以前行ってリピートしたいと思っていた、常寂光寺、祇王寺、建仁寺、圓光寺、東福寺へ巡ってきました。

京都・嵯峨野方面へ行くなら。

常寂光寺
常寂光寺

竹林の道ばかりに注目していましたが、いつか行ってみたいと思っていた、常寂光寺と祇王寺。
常寂光寺は紅葉の名所として大変に有名です。人によっては京都随一と言われるほどの名所なんだとか。私が行った時は色づきはじめたばかりだったのですが、青もみじと苔の緑のコントラストが美しく、「ハァ〜」と感嘆の声が漏れてしまいました。散りもみじも見所だそうで、確かに苔の上に赤いもみじが落ちたところを想像するだけで、またため息がこぼれてしまいます。

この日は天気が良く、美しい日差しのもと、苔を堪能しました。
祇王寺。
祇王寺。

常寂光寺から北へ徒歩で10分ほど。『平家物語』にも登場した祇王寺。
“平清盛に寵愛された白拍子の祇王が、清盛の心変わりにより都を終われ母と妹とともに出家・入寺した悲恋の尼寺”というエピソードがあるお寺です。
こちらは「苔の名所」と言われていて、参拝口を抜けるとそこは一面の緑。日差しが差し込み、夢か現か幻か……。常寂光寺では声が漏れてしまいましたが、こちらでは素敵すぎて無言に。

アクセス抜群、建仁寺。

建仁寺・潮音庭。
建仁寺・○△□乃庭。
建仁寺・大雄苑。

京都最古の禅寺・建仁寺は、祇園の近くにあることから、なんども足を運んでいる大好きな寺院です。
雄大な枯山水や、風神雷神図が有名ですが、小書院と大書院の間にある潮音庭と、小書院にある○△□乃庭にぐっと惹かれてしまいます。
潮音庭にある、大きな石は、法堂の三尊仏に見立てた三尊石と呼ばれてるそうですよ。○△□乃庭は禅宗の四大思想(地水火風)を表していると知った時には、この小さな庭で表現するなんて……と思わずじっと座って見つめてしまった記憶が。大きな寺院ですが、境内に入れば禅寺らしい、キリッとした空気感が漂っています。

一乗寺まで足を伸ばして。

圓光寺・十牛之庭。
圓光寺・十牛之庭、奥は応挙竹林。
圓光寺・東照宮の横には徳川家康の墓が。
圓光寺・奔龍庭。

2年前にはじめて訪れた時、あまりの素敵さに、立ちくらみを起こしかけた圓光寺。
始まりは、徳川家康が開いた学問所・洛陽学校。明治以降は尼寺の修行道場だったそう。

まずは平成の枯山水、奔龍庭の力強さに圧倒されます。ダイナミックな石に繊細な砂の波紋。拓けた場所なので、思わず大きい声で「うわー」と叫んでしまいます。二度目なのに叫びましたね。もちろんお庭も素敵で、池泉回遊式庭園の十牛之庭は、苔と奥に見える応挙竹林、青もみじの緑のグラデーションがどこまでも続くよう。
少し登ると、東照宮と徳川家康のお墓もあるので、ぜひ奥へ奥へと進んでみてください。

京都旅行で欠かせない東福寺。

東福寺・本坊庭園、北庭小一松。
東福寺・本坊庭園、八海。
東福寺・本坊庭園、天之川。

日本最古にして最大級の伽藍の東福寺。秋の季節は通天橋が有名ですよね。
ここでも庭を廻るべく、作庭家・重森三玲が手がけた本坊庭園へ。こちらは二度目なのですが、前回は改修工事だったので、庭に足場が組んであったのです……。今回はリベンジできて嬉しい。ここのお庭はやっぱりモダン。昭和14年に作庭とのことですが、いつの時代に見ても色あせないと思います。
自分の美的感覚をもっと養わないと、と気がつかせてくれるお庭です。

久しぶりの苔庭散歩は大満足! 紅葉シーズンを外してしまいましたが、それでも素敵なお庭ばかり。
写真だと一緒に見えます? いえいえ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、足を運んでください。
禅寺はピンと張りつめているし、尼寺は不思議と柔らかい印象、大きなお寺は全てがダイナミックと、雰囲気が全く違うんです。ぜひその空気感も味わってください。

“モシュ印”と“コケ寺リウム”もお見逃しなく!

祇王寺
建仁寺
祇王寺・苔寺リウム
インスタグラムキャンペーン開催中! #モシュ印または#コケ寺リウムを付けて投稿!

さて、今回巡ったお寺で現在、“モシュ印”と“コケ寺リウム”も飾られているんです!
モシュ印とは、「moss(モス・苔)」と「御朱印」をかけ合わせた造語。文字の部分を苔で描いたオリジナルアートです。
苔寺リウムとは、コケリウムをヒントに、ガラスの容器の中に、各寺院の象徴的な場所と庭園をジオラマと苔で再現したミニチュアアート。

今回散歩した5つの寺院のほか、三千院、地蔵院、妙心寺桂春院の計8箇所で12月8日まで展示中。
インスタグラムの投稿キャンペーンをはじめ、お得な旅行プランも発売中。

苔を思う存分堪能できる、苔散歩。ぜひ京都に行かれたら試してみてください!

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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