くらし

【沙羅さん×篠原菊紀さん 対談】物真似【2】

  • 撮影・青木和義 ヘア&メイク・大谷亮治 文・嶌 陽子
往年の芸能雑誌『平凡』の表紙風に。沙羅さんは代名詞である綾瀬はるかのスマイルで、篠原さんはどことなく谷村新司? なりきると気分も明るくなってくる。

物真似は人類が生きるために必要な本能。

篠原 なぜ物真似をするのか。以前、ある科学雑誌に発表されたのですが、鳥はほかの鳥の鳴き声を聞いて、その声をマネすることで鳴き方を覚える。そういうことが脳回路上、必ず起きるらしいんです。つまり、鳥ですらマネをすることが本能に組み込まれているということ。

沙羅 そうなんですか。その目的はなんでしょうね。

篠原 鳥の鳴き声は異性を惹きつけること。子孫を残す、次世代につなげる確率を高める仕組みを脳に持っているんでしょうね。

沙羅 なるほど。

篠原 人間の脳にも、目の前にいる人の動作や意図などを写し取る脳細胞、ミラーニューロンがあります。それがあるから、たとえばダンスなどを目の前で見たらその振り付けをマネて踊ることができる。物真似は人間の本能と言えるかもしれない。マネすることで、人類全体で文化や知識を共有する仕組みができている。だからこそ、人類はこれまでやってこられたんでしょう。

沙羅 じゃあ、私たち物真似芸人は、本能に一番近いところにいるんですね。

篠原 進化のために必要な本能を持っていると言えるのかもしれませんね。当然のことだけれど、物真似ができなかったら食物を獲得するスキルも伝達できないですから。

沙羅 じゃあ、やっぱり先生も物真似しましょうよ!

篠原 いや、私はやらないですって(笑)。

沙羅さら(さん)●タレント。2013年、『笑っていいとも!』のそっくりさんコーナーで優勝したのを機に物真似芸人の道へ。綾瀬はるかの物真似を中心に、テレビやライブなどで幅広く活動中。

篠原菊紀(しのはら・きくのり)さん●公立諏訪東京理科大学情報応用工学科教授。脳科学者。幼児教育や中高年の脳トレ開発のほか、テレビやラジオでも活躍。著書に『「すぐにやる脳」に変わる37の習慣』(KADOKAWA)など多数。

『クロワッサン』1008号より

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