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わだかまりを残さず、すっきり。センスある、お詫びとクレームとは。

とかくこの世はままならない。謝らなければならないことや、どうしても譲れないことが発生する。せめてスマートに対処するには?

撮影・黒川ひろみ(川合さん) イラストレーション・ナカイミナ 文・一澤ひらり

川合伸幸(かわい・のぶゆき)さん●名古屋大学大学院情報科学研究科教授。1966年、京都府生まれ。日本学士院・学術奨励賞など受賞。主な著書に『怒りを鎮める うまく謝る』(講談社現代新書)など。
川合伸幸(かわい・のぶゆき)さん●名古屋大学大学院情報科学研究科教授。1966年、京都府生まれ。日本学士院・学術奨励賞など受賞。主な著書に『怒りを鎮める うまく謝る』(講談社現代新書)など。

お詫びとクレームは表裏一体だ。

「クレーム、つまり怒りはコミュニケーションを阻害する要因になり、いかに怒りを鎮めるかが重要になります。逆に誰かを怒らせたら謝罪するわけですが、ちゃんとすれば効果はあっても、往々にしてみなさん、『ごめんなさい』と言えば済むものだと思っている節があります。そこが問題なんです」

と指摘するのは、怒りや謝罪を心理学・認知科学の視点から研究している川合伸幸さん。

「旅先での1回だけのクレームなら、怒りをぶちまければ気が済むかもしれないし、ビジネスの場でこちらがクレームを受けたらただ謝るしかないですが、日常の中での一方的なやり方は人間関係にヒビが入りかねません。クレームでも謝罪でも今後もつきあいたい相手なら、互いに何を求めているかを明確にし、落としどころを探るしかない。それには正しいスキルが必要です」

ポイントは常に相手の立場で考えること。適切な“始末のつけ方”を学ぼう。

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