昨年スポーツとテクノロジーに関するプロジェクト〈デポルターレ・パートナーズ〉を立ち上げ、同時にスタートアップ企業の拠点となるシェアオフィスを東京・渋谷に構えた元陸上選手の為末大さん。手みやげのおすすめは《開運大吟醸 伝 波瀬正吉》という日本酒である。
「入居企業のスタッフの父親の実家がその蔵元という縁で、入居パーティーの際に頂いたのが最初の出合いです。家族経営が多い蔵元で、手伝わなくて大丈夫?という余計な心配もありつつ(笑)、飲むとすごくおいしくて、人にすすめたいお酒だなと。日本酒好きの間では有名な銘柄ということもあり、以来、頻繁に手みやげに持参するようになりました。スタートアップとは文字どおりこれから新規ビジネスを興すことなので、“開運”というネーミングも喜ばれます」
すっきりとした甘めの口当たりなので女性も飲みやすく、初めて日本酒を飲む外国人にも気に入ってもらえるそう。
また、シェアオフィスならではのこんなエピソードも。
「小さな企業が集まってゆるく繋がっているので、寒い季節になると、めいめいに持ち寄ったおでんをつつくミニパーティーが、いつの間にか始まったりするんです。必然的に、冷蔵庫に常備されているこのお酒を毎回飲むことになるという……。その感じがいいんですよね」
為末さん自身、お酒は結構飲むほうだ。
「選手時代は飲む日を週1日と決めていて、引退後は反動で3カ月くらい毎日飲んでいました(笑)。今は週3日程度に落ち着きましたが、種類はいろいろです。ワインの都・フランスのボーヌで飲んだ赤ワインや、秋田産の田酒(でんしゅ)という純米酒は特に思い出に残っている味。今はウィスキーの聖地と言われるスコットランドのアイラ島でシングルモルトを味わってみたい。香ばしいお酒が好きなんですよ」