前庭神経炎

原因と特徴

聴力や平衡感覚に関わる前庭神経が炎症を起こす疾患です。「周囲がぐるぐる回る」「自分自身が回転している」「自分自身も周囲もぐるぐる回っている」などと表現される回転性のめまいが特徴で、それにともない吐き気や嘔吐といった症状を引き起こします。難聴や耳鳴りなどの聞こえに関わる症状や、頭痛、四肢の麻痺、意識障害などはみられませんが、めまいが起こっているときに眼球が激しく動くことがあります。同じようなめまいの症状で頭痛や感覚障害、四肢麻痺、意識障害などをともなうときは脳卒中の可能性があるため、注意が必要です。病院では内科の受診がおすすめです。

治療

安静にしておけば、1〜3週間ほどで自然に改善していきます。ただ、嘔吐によって水分摂取が難しい場合は、点滴による投与やステロイドホルモン剤などの薬物治療が必要です。

監修

前田裕輔 (まえだ・ゆうすけ)

グランプロクリニック銀座院長

関西医科大学卒。内科専門医、日本抗加齢医学会専門医。

https://granpro-clinic.com/

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