Vol.48 失神することがあります。【40歳からのからだ塾WEB版】
文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
【失神予防のための生活改善】
水分や塩分が不足すると血管内の水分の減少につながり、失神が起こりやすくなります。また、精神的なストレスが直接の原因になる場合があります。
・朝食は抜かない、水分をこまめに取る
・コーヒーや緑茶などのカフェインを多く含む飲料や過度の飲酒は避ける
・塩分摂取を心がける(医師から減塩指導を受けていない場合、1日7g程度)
・ストレスや疲労を溜めない、寝不足を避ける
このほか、女性で生理痛が反射性失神のきっかけになる人では、鎮痛薬をあらかじめ飲んでおくことで、予防できます。
【前兆が出たときの失神回避のコツ】
吐き気や冷や汗、脈拍が速くなるなどの前兆があり、「危ないな」と感じたら、その場で横になるか座りましょう。頭を低くして脳への血流を確保するためと、転倒によるケガを防ぐためです。また、以下の「筋肉に力を入れる動作」を行うと血圧が一時的に上がり、神経反射が出るのを抑えられます。
前兆出現時に有効な失神予防法
① 手で何かを強く握る。ゴムボールなどがあれば効果的だが、何もつかまない状態で、手を強く握るだけでも効果がある。 ② 脚を交差してお尻から太ももの筋肉に力を入れる。腰を前に出すと力を入れやすい。 ③ 手の平を互いにつかんで左右に引っ張る。
*①〜③のうち1つ以上を試す。
こうした予防法を行なっても、失神を繰り返す場合は医療機関を受診しましょう。
古川俊行さん 聖マリアンナ医科大学東横病院 失神センター センター長
ふるかわ・としゆき●聖マリアンナ医科大学卒業。イタリア・ラバーニャ病院で失神診療の研修・研究に従事。帰国後、日本初の失神センターを設立。聖マリアンナ医大循環器内科講師。
※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。
ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!
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