〈準備編〉落とす、うるおす、巡らせる──3段階で、くすみを払う【信頼コスメ ベースメイク部門】
撮影・藤井マルセル(t.cube) スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・高松由佳 モデル・樹神 文・原 千乃
くすみは“隠す”よりも“払う”! 素肌を輝かせるベースメイク
50代に差し掛かる頃から、加速度的に増える「なんだか肌色がさえない日」。これまでどおりのベースメイクで明るさや色ムラを整えようとしても、肌のどんより感が拭えないのはなぜ?
「年齢を重ね、体力が低下してきた肌は、巡り不足やうるおい不足、そしてたるみやシワが落とす影など、複合的な“くすみの原因”を抱えています。そうなると、気になる部分をただ“隠す”だけでは透明感を得ることはできません。光や色の効果を上手に使い、くすみ印象を“払う”方向にチェンジすることが必要なのです」とヘア&メイクアップアーティストの高松由佳さん。では、そのコツは?
メイク前の丁寧な下準備がベースメイク成功の鍵に
「まずは土台となる素肌と向き合いましょう。寝起きの顔がどんよりしていたとしても、大丈夫。汚れを落とし、巡りを高め、うるおいで満たす、という下準備で肌はちゃんと明るくなります。それだけで目指す透明感の4割は完成すると言ってもいいくらい。つまり、大人のベースメイクはメイク前の準備段階から始まっているのです」
こうして肌の明度をしっかり引き上げたら、いよいよベースアイテムをオン。
「今の下地は優秀なので、カラーコントロールに過度に頼らずとも、光を駆使して、茶、青、赤、黄、あらゆるくすみを飛ばすことができます。ただし、大人はラメ感が強いものは避け、パール感で上品に光をまとうことが大切。また、肌のトーンや、悩みのポイントごとにもおすすめアイテムは変わるので、アイテムリストをぜひ参考に。さらに、最後に差をつけるのがチークとリップ。頬と口元に血色カラーをまとい、ベースメイクで整えた透明肌を引き立てて」
洗顔
“くすみのもと”を朝洗顔でリセット
就寝中の皮脂や、前夜のケアの油分など、朝の肌に残った汚れはベースメイクの崩れを招くもと。「必ず洗顔料で洗い流して。汚れが溜まりやすいTゾーン、小鼻、顎先に洗顔料をのせて念入りに」
よりメイクのりをよくしたい日は…
保湿
念入りな保湿で肌の透明度をアップ
「水分で満たされた肌は、ツヤッと明るく見えます。そして土台となる肌そのものが明るいほど、ベースメイクの完成度は高い。だからメイク前の保湿は必須。オイルなどのブースターで肌を和らげてから化粧水で水分を補給し、保湿力の高いクリームでうるおいを密閉する念入りな保湿ケアを習慣に」
巡りアップ①「温め」
蒸しタオルで、顔全体の血行を促す
朝の肌のどんより感は、血行不良も大きな原因。「滞った肌の巡りを復活させる、蒸しタオルでの“温めケア”を。濡らしたハンドタオルを30秒〜1分ほど電子レンジにかけて、顔全体に押し当てて。保湿の前に行えばスキンケア効果もアップ」
巡りアップ②「ストレッチ」
凝り固まった首をほぐして、顔色改善
「ストレッチで首周りの血流を改善し、顔まで巡りを届けよう」。1右肩に左手を置き、息を吐きながら首を左に倒す。左右を替えて同様に行う。2両手を重ねて鎖骨の上に置き、首を後ろに倒す。次に両手を頭の後ろで組み、その重さで首を前に倒す。
巡りアップ③「マッサージ」
顔も頭皮も巡りだす、耳へのアプローチ
「耳のマッサージも血行促進に効果的。化粧水やクリームの浸透を待つ時間を有効活用して、滞りケアの最終仕上げを」。耳全体を包むように持ち、5回ずつ内と外に回す。次に耳上の頭部をひっぱり上げ、耳は横方向に引く。左右行う。
『クロワッサン』1153号より
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