自分に合う「リカバリー法」をCHECK!──いまの自分に適した休養タイプを診断
撮影・中島慶子 イラストレーション・宮田ナノ 文・石飛カノ
それぞれ1〜7から、自分に最も当てはまるものをチェック。答えの多かった番号があなたのタイプ。
平日の主な過ごし方は?
(1)椅子に座って過ごす時間が多い
(2)家でも外でも早足で移動している
(3)ランチはいつも腹八分目
(4)アフター5は誰かと飲みにいくことが多い
(5)朝活で習いごとをしている
(6)仕事や家事の合間によく妄想をする
(7)片づけや掃除をこまめにする
最もストレスに感じることは?
(1)一日中ひと息もつけないこと
(2)長時間の飛行機移動
(3)お腹いっぱいにならないこと
(4)一日中誰とも口をきかないこと
(5)「推し」に会えない日が続くこと
(6)何かを手作りする暇や余裕がないこと
(7)部屋やデスク上が散らかっていること
休日はどんな過ごし方が理想?
(1)平日より少し長めに眠る
(2)散歩やジョギングなど体を動かす
(3)週末断食やダイエットをする
(4)友人や家族と会う
(5)映画やコンサートに出かける
(6)新しい料理メニューを考える
(7)プチ旅行に出かける
生まれ変わったら何になりたい?
(1)日がな寝て過ごす、縁側のある家の飼い猫
(2)日本人女性初の五輪メダリスト、人見絹枝
(3)料理も美食も極めた、北大路魯山人
(4)群れで助け合って行動した、ニホンオオカミ
(5)伝統文化や美術を愛した、白洲正子
(6)多才な芸術家、マリー・ローランサン
(7)生涯の大半を旅に充てた、松尾芭蕉
(1)休息タイプ☟ (2)運動タイプ☟ (3)栄養タイプ☟ (4)親交タイプ☟ (5)娯楽タイプ☟ (6)造形・想像タイプ☟ (7)転換タイプ☟
4つの質問はあくまで休養タイプ探しの目安。各休養モデルの内容を詳しく知れば、自分好みの休み方が新たに見つかるかもしれない。
休養タイプ別 休み方【生理的休養】
多くの人が抱いている「休み」のイメージに最も近いタイプ。活動をいったん停止して体を動かさず、エネルギーの消費を抑えてリラックスすること。具体的には、睡眠をとる、仕事の合間に休憩する、机で仮眠をとる、ソファや部屋でゴロゴロするといったようなもの。スポーツ科学的には「消極的休養」と呼ばれる。
疲労感をマスキングして疲れが溜まりに溜まっているという人にはとても有効。ただし、注意も必要。というのも、一日中ソファでゴロゴロしていたり、ベッドの中でスマホ動画を見まくるという過ごし方では代謝も悪くなり活力を高めることに繋がらないから。疲れを取るために自分で時間を決めて休憩する、という意識が大事。
適度な運動を取り入れることで血液やリンパ液などの循環を促し、疲労改善に繋げる休み方。スポーツ科学的には「積極的休養」と呼ばれる。
具体的にはストレッチ、ウォーキング、ヨガ、軽い筋トレなど。適度な運動といっても体力の違いによってレベルには個人差がある。息が切れたり激しい筋肉痛が起こるような運動ではなく、あくまで楽に体を動かすレベルで。また、体を動かすわけではないが、血液循環を促す入浴もこの運動タイプ。
ちなみに「休息タイプ」のような休み方を長時間続けていると、体液が循環せず体の老廃物が除去できないため、かえって疲れが取れないことも。そんなときはこの「運動タイプ」とうまく組み合わせることがおすすめだ。
疲れたときは焼き肉のようなスタミナ食を食べて疲労を回復する。これは実は逆効果。一般にスタミナ食と呼ばれている高タンパク・高脂肪の食事は、胃腸などの消化器に負荷が加わり逆に疲れてしまうから。
疲労回復には栄養バランスのいい食事をすることは基本。ただ、現代人は過食傾向があり、その害のほうが大きくなっている。疲れを取るためにたくさん食べるというより、胃腸を休ませるためにカロリー制限をすることが「栄養タイプ」のメインの考え方。
代謝を助けてエネルギーを生み出すビタミンやミネラルなどは確保しつつ、無理に3食食べない、軽い食事で胃腸を休ませるなど、定期的に粗食を選択することもおすすめ。
休養タイプ別 休み方【心理的休養】
心理的休養の第一の目的はストレスと距離をおいて気がかりなことから心理的な分離をはかること。そのうちのひとつ、「親交タイプ」は読んで字のごとく、誰かと親しく交わることでストレスを解消し、活力を得る休み方。
友だちと打ち解けた会話をする、家族や恋人とスキンシップをする、ペットと触れ合う、これらはすべて親交に当てはまる。とくに親しい相手でなくても構わない。職場や近所の人と朝のあいさつを交わすことも親交の一種。
ただし、人づきあいが苦手で誰かと一緒にいるほうがかえって疲れるという人は、無理をする必要はない。親交タイプには森林や海辺などの自然に親しむ行為も含まれる。休日は一人で自然と触れ合って活力を得る手もあり。
自分の好きな趣味に打ち込む休養がこちら。好きな音楽を聴く、好みの映画を観賞する、推し活をする。お茶やお花、俳句など習いごとをするのも「娯楽タイプ」に含まれる。
趣味に没頭している間は気分がいいことは誰もが実感しているはず。改めて休養という点から考えると、趣味の時間はストレスから解放され、活力を注入していることになる。ただし、ゲームをしたりドラマを見るのが趣味という人は時間管理が必須。2〜3時間までと時間を決めて楽しむこと。
ちなみに、趣味とはいえないレベルでも構わない。鼻歌を歌う、爪を切る、歯磨きをするなど、「この行為をするとなんとなく気分がいい」ことを覚えてストックしておくのもおすすめ。
(6)造形・想像タイプ
もの作りと想像の世界、ひとつのことに全集中
創作活動全般を行う休み方。趣味とオーバーラップする部分もあるが、絵を描く、詩を書く、料理をする、ハンドメイドのアクセサリーを作る、DIYで家具を作るなど、自らの手で何かを作り出すということが特徴。
ただ、ここでいう創作活動は目に見えるものだけが対象ではない。美術館で絵を見ながら作者の心情を想像したり、地図や時刻表を眺めて旅行気分を味わうなど、想像や空想などもこの分野に当てはまる。
禅から派生したマインドフルネスなどの瞑想で心を静めることも「造形・想像タイプ」の休養。こちらはテクニックが必要なので、もっと手軽にその場で目を閉じて行きたい場所や楽しいことを思い浮かべるだけでもいい。
休養タイプ別 休み方【社会的休養】
生理的休養や心理的休養のように自分自身の体や心などを休ませるのではなく、外部の環境を変えることで活力を得る方法がこちら。「社会的休養」にあたる。
最も代表的な方法は旅行。温泉に行ったり海外旅行に出かけるなど、日常の環境をがらりと変えることで気分は一新。休みがとれたときに多くの人が旅行に出かけるのは、その休養効果を経験的にわかっているから。
わざわざ旅に出かけなくても転換の方法はほかにもある。買い物に行く、外食をする、家具の配置を換える、カーテンを取り換える、机を整理整頓する、ガーデニングで新しい花を植える。もっと手軽な方法として、服を着替えたりメイクを替えるだけでもよし。
『クロワッサン』1149号より
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