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良かれと思い込んで続けている「体にいい食事」、見直してみませんか?

健康にいいと思っている食習慣も、実は勘違いしていたり、年齢とともに体質に合わなくなっていることも。ここで改めてアップデートしたい……!そんな思いをもつ方へ、医学博士の野口緑さんからのアドバイスをお届けします。

イラストレーション・堀 道弘 文・一寸木芳枝

糖質はなるべく食べないようにして、白米は週2回だけと決めている

適量を守れば、毎日白米を食べても大丈夫

「糖質オフダイエットなどで、白米を食べないようにしている人も多いようですが、適量を守れば白米は毎日食べても問題ありません。ただ、自分の適量を知ることが大切です。ご飯を1日どれくらい食べていいのかの計算方法はちょっと複雑ですが、以下のとおり。目標体重×基礎代謝基準値(40代までは21.9、50歳から74歳女性は20.7)×生活活動強度の指数(あまり運動していないなら1.5)×0.6(炭水化物はエネルギーの6割が理想)÷4(炭水化物1gは4kcal)=1日に必要な炭水化物量。たとえば、60㎏を目標にダイエットをしているあまり運動していない63歳女性なら、60kg×20.7×1.5×0.6÷4=約279g。つまり、お茶碗に軽めに1杯(93g)は毎食食べていいのです」

良かれと思い込んで続けている「体にいい食事」、見直してみませんか?

玄米は白米より体にいいので多めに食べてもよい

玄米も炭水化物、摂取目安量は変わらない

「玄米は、白米に比べ、脱穀で失われるビタミンやミネラル、食物繊維などプラスαの栄養素が多いのですが、炭水化物量は白米とほぼ変わりません。ですから、食べてよい量は白米と変わらないのです。先に紹介した1日に必要な炭水化物量を参考にして、玄米であっても同じ量を守りましょう。食物繊維は意識しないと1日に必要な摂取量に届かないことが多いため、それを補うという意味では玄米はとてもよい食材。白米の代わりに玄米を取り入れるのはとてもいいですよ」

麺類なら、太らないのは断然そば

そばはカロリーも糖質も高い麺類で、太らないとは言えません

「それぞれの麺類を100gあたり茹でた場合で見てみましょう。そばが130kcalで糖質27.0gなのに対して、うどんは95kcalで糖質21.4g。そうめんは114kcalで糖質25.4g(※)。カロリーや糖質量もうどんやそうめんより、そばのほうが上回っています。他の麺類より太らないとは言えませんね。ちなみに、そばよりカロリーや糖質が高いのは、パスタと中華麺。一方、麺類としては物足りないかもしれませんが、春雨は100g 80kcalで糖質19.7gと低カロリーで低糖質です。ダイエット食として人気なのも頷けます」

※八訂食品成分表より。糖質は単糖当量。

良かれと思い込んで続けている「体にいい食事」、見直してみませんか?

ハチミツは体にいいので、砂糖の代わりに量は気にせず使っている

1日の糖の摂取目安量は“スティックシュガー3本分”

「先ほどお話しした白米と玄米の話と同じで、精製糖には含まれないアミノ酸やビタミン、ミネラルが摂れるという点では、代替にハチミツを使うというのは悪くありません。でもだからといって、1日における砂糖の摂取目安量10gが変わるわけではないので、量が多くてもOKということにはなりません。摂りすぎないよう注意しましょう。日本は煮物など砂糖を調理に使う機会が多い国なので、多少おまけしたとしても、1日20gまでには収めたいですね」

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