もっとオープンに話そう、更年期のこと。【松本千登世さん】
撮影・森山祐子 イラストレーション・マサキヒトミ ヘア&メイク・藤田 希 構成&文・越川典子
“10年変わらないとしたら、すごいことじゃないかな、と。”
松本千登世さん(60歳)
エディター、ライター
更年期は、こんなこともあんなこともあって大変なのよ、と先輩女性たちから聞かされていたけれど」
いつの間にか過ぎていたような、と笑うのは松本千登世さん。
「30代に体調を崩したことがあって、以来ずっと早寝早起き。体が凝っても、整体やマッサージには行かず、自分の力で何とかしようと小さなルーティンを積み重ねてきたように思います」
たとえば、打ち合わせや会議のときに必ずしているのは〝後ろ腕組み〟。
「前じゃなく、背中側で腕組みするの」
お、けっこうきつい!
「でしょ? 無意識でいるとつい猫背になりがちなので、できるだけこまめに。こうした日々の微調整のおかげで、大きな落ち込みのない生活を続けていられるのかもしれません」
もう一つ、夜のルーティンになったサプリメントがある。
「『エクエル』という、大豆を乳酸菌で発酵させたエクオール含有食品です。ちょうど10年前に発売になったタイミングで飲み始めて、欠かさず飲むよう心がけています。そのおかげか、60代の今も、さほど変化を感じていなくて。ありがたいことに、変わらないですね、と言われることもあるのですが、印象が10年変わらないとしたら、それはすごいことなのかも」
だからといって、40代に見える60代になりたいわけじゃない。
「年々、手放さなければならないものは増えるけれど、手放してもなお新しいものを得ることがある。だって、昔は、何かあると一日落ち込んでいたけれど、今は5分くらいで立ち直れる(笑)。60代になった実感です」
少なくとも、昨日の自分より今日の自分のほうがいいと思える毎日を送りたいし、そんな毎日を送っている自負がある。
「自分が心地いいと感じる方向に進めば間違いがないとわかってきた」
2年前、小さな出版社を立ち上げ、今年、初めての絵本『ピンクのカラス』を出版した。羽をいろいろな色に替えるカラスの話だ。自分のままでいいんだよ、もっと自分を好きになろう、そんなメッセージを手渡してくれる。
「自分でいることが幸せ。そんな当たり前のことが腑に落ちたのですね、きっと。思うように歳を重ねるのは難しいけれど、今、とても楽しいです」
松本さんを支える3つのもの。
女性の健康と美容をサポートする成分「エクオール」を含有。10年摂り続けている「エクエル」。
浅くなった眠りを解消してくれた松本さん愛用の通称・女優枕「フラットピッコロ」
文・松本千登世、画・牧かほりの初絵本『ピンクのカラス』(ホームエディション、A4判)が、東京・大垣書店麻布台ヒルズ店、BOOK212オンラインショップにて発売中。
『クロワッサン』1127号より