暮らしに役立つ、知恵がある。

 

“手ぬぐいボール”で胸の筋肉をほぐし、巻き肩をラクにする。

手ぬぐいに包んだボールと壁があれば、いつでもどこでも、コリや痛みをスッと消せる健康法があります。

撮影・岩本慶三 モデル・碓氷彩乃 スタイリング・高島聖子 ヘア&メイク・木下庸子 イラストレーション・ヨツモトユキ

巻き肩|胸の筋肉をほぐせば即効果、背中を緩めればもっとラクに。

【すぐラクに!】
骨盤を前傾させている筋肉の緊張を緩める。

「長時間スマホを見続けたり、パソコン作業を行うなどすると起きやすいのが巻き肩です。同じ姿勢をとり続けることで、肩甲骨につながっている小胸筋と上腕骨につながる大胸筋が固まってしまい、肩甲骨と肩が胸のほうへ引っ張られ、丸くすぼまってしまいます。肩コリや頭痛、猫背の一因にも。つらい状態をすぐに解消するには、小胸筋と大胸筋が交差するあたりをほぐすといいでしょう」

時間があれば、肩甲骨まわりの緊張をとり自律神経を整えるツボ・天宗(てんそう)、膏肓(こうこう)のエリアをボールで刺激したり、背中の大きな筋肉もほぐしておこう。

肩甲骨から肋骨につく小胸筋。それを上腕骨から肋骨につく大胸筋が覆っている。
肩甲骨から肋骨につく小胸筋。それを上腕骨から肋骨につく大胸筋が覆っている。

ココにあてる

“手ぬぐいボール”で胸の筋肉をほぐし、巻き肩をラクにする。

柄を短めに持ち、大胸筋と小胸筋が重なる鎖骨下、腕のつけ根あたりにボールをあてる。

横から見ると

タンクトップ7,500円、レギンス1万2800円(共にルルレモン)
タンクトップ7,500円、レギンス1万2800円(共にルルレモン)

右足先は膝と同じ方向に、左足先は壁に向けると体重をかけやすく膝を動かしやすい。

ほぐす

“手ぬぐいボール”で胸の筋肉をほぐし、巻き肩をラクにする。

左側をほぐす場合。右足を前に両脚を開き、体重を壁にかける。膝を曲げ伸ばしすることでボールが左右に動き、胸筋をほぐしてくれる。

時間があればやっておきたい

コリや血行を促進する背中のツボを刺激する。

首コリ、肩コリ、背中痛を緩和するツボ、天宗(肩甲骨中央)と膏肓(天宗より背骨寄り)のエリアを刺激。

肩甲骨の中央のくぼみが天宗のツボ。ここにボールをあて、壁に体重を預ける。
肩甲骨の中央のくぼみが天宗のツボ。ここにボールをあて、壁に体重を預ける。

どちらも首、肩コリに効果があるツボ。膏肓は呼吸を整え、血行促進も期待できる。

背骨のほうにボールが移動するよう体を動かし、膏肓のツボを刺激する。天宗と膏肓を往復させる。
背骨のほうにボールが移動するよう体を動かし、膏肓のツボを刺激する。天宗と膏肓を往復させる。

背中の大きい筋肉をピンポイントで緩める。

胸筋の緊張につられ、背中を広く覆う筋肉(広背筋)も本来の位置から上に引っ張られ、背部のハリや痛みのもとに。

上腕骨に回り込むようにつく広背筋は、固まると腕が内側に向く。腕のつけ根にボールをあてて緩める。
上腕骨に回り込むようにつく広背筋は、固まると腕が内側に向く。腕のつけ根にボールをあてて緩める。

広背筋の腰部とつながるエリアや、上腕骨につながるエリアをほぐす。

腰部に近い広背筋をほぐすのも効果的。コリがつらいときは、壁にしっかり体重をかけてほぐしても。
腰部に近い広背筋をほぐすのも効果的。コリがつらいときは、壁にしっかり体重をかけてほぐしても。
  • 石垣英俊

    石垣英俊 さん (いしがき・ひでとし)

    鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師

    臨床家の父親に鍼灸治療を師事。2004年、東京に神楽坂ホリスティック・クーラを開業。心身の健康について幅広い分野から探究している。

『クロワッサン』1110号より

02 / 02
  1. HOME
  2. からだ
  3. “手ぬぐいボール”で胸の筋肉をほぐし、巻き肩をラクにする。

人気ランキング

  • 最 新
  • 週 間
  • 月 間

注目の記事

編集部のイチオシ!

オススメの連載